ワーケーションで地方創生を! ~妙高市で取り組む「ラーニングワーケーション」その2~

新潟経済社会リサーチセンターの唐橋です。

前回に続き、妙高市で取り組まれている「ラーニングワーケーション」についてご紹介したいと思います。

 

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ワーケーション事業から関係人口創出へ

妙高市では、2024年度までの5カ年の事業計画を策定し、初年度に当たる今年度は、推進体制の構築とワーケーションプログラムの開発、実際にワーケーションツアーを実施して効果検証を行なっています。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で開始が遅れたものの、8月から月に2~3回のペースでワーケーションを実施しています。親子向けや企業向けのプログラムなど、事業の主催も妙高市だけでなく各パートナー企業が多様なプログラムを展開し、多くの方がワーケーションを堪能しました。また、プロモーションサイトや動画・パンフレットの制作、展示会への出展などのPR活動も積極的に実施しています。

ハード面では、妙高高原駅内に民間企業が整備した様々な業種の人が共有できるコワーキングスペースが稼働しており、併設されるカフェもオープンに向け準備中です。

これからの事業展開は、より満足度の高いワーケーションプログラムの開発を進めながら、人材を送り出す都市部の企業とのビジネスマッチングやアウトソーシング業務の受注による雇用の拡大を図ります。併せてビジネススキルや新たな発想を持った都市人材と市民との交流を進め、関係人口の拡大に繋げる計画です。

また、2022年5月にはコワーキングスペースやシェアオフィスなどを備えた「テレワーク研修交流施設」がオープンする予定であり、ソフト・ハードの両面でワーケーションを通じた新たな人の流れの創出による地方創生の実現を目指していきます。

ラーニングワーケーション(写真は妙高市提供)

まとめ

取材の中で、「きっかけを作って妙高市に来てもらえば、この地域を好きになってくれるのではないかという思いがある。ワーケーションでこの地域に貢献したいと思う人との接点を作っていきたい」というお話を伺いました。

官民協働で進める妙高市のワーケーション推進事業は、内閣府から他の地域のモデルとなることを期待される「先駆タイプ」として認定されました。事業分野として「地方への人の流れ」を目指す取り組みでの認定は妙高市が唯一の事例です。

ウィズコロナで、仕事をする「場所」の自由度が高まり、リモートワークの流れが一気に加速しました。ワーク・ライフ・バランスの実現や優秀な人材を確保したいという企業のニーズもあり、ワーケーションへの注目度はこれからも高まっていくものと思われます。

企業のニーズに着目した「ラーニングワーケーション」を通じて都市部の企業や人材を誘引し、関係人口の拡大を目指す妙高市の取り組みは、地方創生につながる新たなモデルケースとして期待されます。

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「センター月報」 2021年2月号の 「潮流 県内最新トピックス 第30回」を加除修正しました。