新型ウイルスが企業活動に及ぼす影響は?

新潟経済社会リサーチセンターの近です。

内閣府は新型ウイルスの影響を背景に、2020年度のGDP成長率(実質)の見通しを▲4.5%と、従来予想(+1.4%)から大幅に引き下げました。

一方、県内経済においても、新型ウイルスの感染拡大によって国内外の需要が急速に減少するなど、企業活動に大きな影響が出ています。こうしたなか、当センターでは県内企業を対象に新型ウイルスの影響についてアンケート調査を実施しました。本日はその結果の一部をご紹介します。

 

8割超の企業が新型ウイルスの影響を『マイナスと判断』

すべての企業に新型ウイルスの企業活動への影響を尋ねたところ、「マイナスの影響がある」(54.6%)、「ややマイナスの影響がある」(29.2%)を合わせた『マイナスと判断』している企業の割合は83.8%となりました(図表1)。一方、「影響はない」は10.1%、「ややプラスの影響がある」「プラスの影響がある」を合わせた『プラスと判断』している割合は4.7%にとどまっています。

業種別にみると、『マイナスと判断』している企業の割合は製造業で86.4%、非製造業で82.0%となり、製造業の割合が非製造業をやや上回っています 。

(図表1)新型ウイルスの企業活動への影響(業種別)

マイナスの影響は「国内からの受注減少」、プラスの影響は「外出自粛に伴う買いだめ需要の増加」がそれぞれトップ

新型ウイルスの影響について『マイナスと判断』している企業に、具体的な影響を尋ねたところ(複数回答)、「国内からの受注減少」が62.1%と最も高くなりました。以下「商談等の中止・延期」(53.3%)、「従業員や顧客の感染防止対策のためのコスト増加」(48.8%)などの順となっています。

一方、『プラスと判断』している企業に、具体的な影響を尋ねたところ(複数回答)、「外出自粛に伴う買いだめ需要の増加」が62.5%と最も高くなりました。以下「ネット販売の売上増加」(34.4%)、「衛生用品の需要増加」(25.0%)などの順となっています。

20年4-6月期の売上高が前年同期比減少となる企業は7割弱

すべての企業に20年4−6月期の売上高と前年同期(19年4−6月期)と比較してもらうと、20年4−6月期の売上高が前年同期と比べて「50%以上の減少」と回答した企業の割合が10.5%、「30%以上50%未満の減少」が17.2%、「10%以上30%未満の減少」が26.6%、「10%未満の減少」が13.9%となりました(図表2)。これらを合わせた『売上高が減少』した企業の割合は68.2%でした。一方、「ほぼ同水準」は18.8%となったほか、『売上高が増加』した企業は9.8%となりました。

(図表2)20年4-6月期の売上高前年同期比(業種別)

まとめ

今回の調査をみると、新型ウイルスの影響を『マイナスと判断』している企業は8割超となり、県内企業の多くに悪影響が及んでいることがうかがえました。また、「影響はない」と回答した企業からも先行きの不透明感を心配する声が聞かれています。

経済活動は段階的に再開されているものの、完全に収束するまでは一定の制約が続くことから、今後も県内経済への影響が懸念されます。

※本調査に関する詳しい内容については、当センターの機関誌「センター月報8月号」をご覧ください。