2021年4月入社の新卒採用の結果(新潟県)

毎年、3月から4月にかけては進学や就職、転勤、転職などに伴い、住居等の移動が多くなる時期です。ただし、昨年度は新型ウイルスの影響により、新潟県から転出する人が抑えられた1年となりました。

今後も地元である新潟にとどまる傾向が続くのか?を確認する上では、2021年3~4月の人口移動の状況に注目が集まっています。そこで、今回は2021年4月に入社する新卒採用の動向についてご紹介することで、3~4月の人口移動を推測する際の参考にしたいと思います。

 

人口移動 転出 転入 引っ越し

新潟県内企業の採用意向(2021年4月入社の新卒採用動向)

新型ウイルスの影響などにより先行きの不透明感が高まっていることから、新潟県内企業の新卒採用の意向について、弊社では2020年11月にアンケート調査を実施しています。まずはその結果をご紹介します。

具体的には、新規学卒者を対象とした正社員の採用活動(2021 年4月入社)について前年度と比べてどのような予定となっているか尋ねてみると、「前年度並み」が 56.1%と最も高くなりました(図表7)。また、「増やす」 「やや増やす」を合わせた『増加予定』と回答した企業の割合は27.3%となる一方、「やや減らす」「減らす」を合わせた『減少予定』と回答した企業の割合は16.6%となりました。当然ながら企業によって採用意向は異なるものの、半数程度が前年並みとの回答でした。

ただし、規模別にみると、 大企業では他の規模に比べて『減少予定』の割合が高くなっており、新規学卒者の採用について慎重になっていることがうかがえます。

2021年入社の新潟県内の採用活動

新潟県内の高等学校・大学等新卒業予定者の職業紹介状況(2021年3月)

続いて、2021年3月卒業予定の学生側の統計もご紹介したいと思います。

厚生労働省新潟労働局「令和3年3月高等学校・大学等新規卒業予定者の職業紹介状況について(令和3年1月末日現在)」をみると、新潟県内大学生等(短大・高専・専修等を含む)の内定率は82.4%となり、9年連続の80%台となりました。ただし、前年を5.1ポイント下回るとともに、2013年3月(80.9%)以来の低い水準にとどまっています。背景には、新型ウイルスによる景気低迷の影響により、企業の採用意欲が弱まった面があるとみられます。

内定率・大学-2021

一方、就職内定者数のうち県内就職内定者数の割合(県内就職内定構成比)は57.6%となり、前年を3.4ポイント上回りました。 県内就職内定構成比は2012年3月卒時には68.8%と7割近くあったものの、その後、長期低落傾向が続き、昨年の2020年3月卒時には54.2%まで下がっていましたので、久し振りの上昇となりました。新型ウイルスの影響により、新潟県外での就職を避けた結果、地元回帰の傾向とみられます。

また、県内高校生の就職内定率は96.1%となり、前年を0.2ポイント下回ったものの、5年連続の96%台となりました。 さらに、 県内就職内定構成比 は87.3%となり、前年を2.2ポイント上回りました。大学生等と同様に、地元回帰の傾向がうかがわれます。

内定率・高校-2021

まとめ

新型ウイルスの影響により、新規採用の絞る込む企業があったとみられ、新卒採用については、昨年までの学生優位のいわゆる「売り手市場」には陰りがみられる結果となりました。

その一方で、新潟県外での就職を避けて県内での就職を選ぶ傾向もうかがわれたことから、春先に新潟県外から転出する学生の数は従来に比べてやや抑えられることが期待されます。

ただし、新潟県外に在住している県内出身の大学等卒業予定者による就職動向や、新潟県内の高校生の進学状況、さらには企業等に勤務している方々の転勤・転職動向によっても、転出数は左右されます。

今後も人口移動の状況については確認し、その都度、ご紹介していきたいと思います。