「県内企業における効果的な広報活動の取り組みとポイント」に関する調査レポートをまとめました

新潟経済社会リサーチセンターの神田です。

近年、広報活動の効果的な取り組みを通して、自社の知名度向上や売上増加などの成果を挙げている企業が増えています。

そこで今回は広報活動の概要について簡単にご紹介したいと思います。

 

広報活動

なお、県内企業の取り組み事例など詳しくは、センター月報5月号「県内企業における効果的な広報活動の取り組みとポイント」をご覧ください。

広報活動とは

広報活動は、大きく分けて、「社内広報」と「社外広報」の2つに分類することができます。社内広報は、社内に向けて自社の活動内容等を発信し情報共有を図る活動です。

一方、社外広報は新聞社やテレビ局など主に報道機関等に向けて情報を発信するものです。

なお「広告」と「広報」の違いのひとつとして、広告が費用を支払うことで広告枠を購入し情報発信ができるのに対して、広報活動は報道機関等に取り上げられやすい情報であれば、費用をかけずに情報発信できる点があげられます。

広報活動の種類

広報活動には、報道機関向けのニュースリリースをはじめ、自社のホームページ、FacebookやTwitter、YouTubeなどのソーシャルメディアによる情報発信、さらには来場者の声を直接聞くことができる展示会・イベントなど様々な種類があります。

このうち企業が広報活動を行なう際に基本とされるのが「ニュースリリース」による情報発信です。

ニュースリリースとは、企業や団体等が事業内容や商品・サービス等に関する情報を主に新聞社やテレビ局など報道機関向けに配信する文書です。

プレスリリースという名称もありますが、最近では自社のホームページへの掲示やニュースリリースのWeb配信サービスなどにより、消費者が直接目に触れる機会も増えているため、ニュースリリースという表現を使うケースが増えています。

報道機関の担当者には毎日多数のニュースリリースが届くため、ニュースとして取り上げてもらうためには、担当者が興味・関心を抱くようなタイトルや内容で、A4用紙1~3枚程度に収まるよう作成することが望ましいとされています。なお、報道機関宛てに届ける方法としては、郵送やファックスのほか、報道機関まで直接持参する方法などがあります。

取組事例の紹介

広報活動に積極的に取り組むことで知名度を高め、売上増加や社内の活性化を図っている新潟県内の企業の事例をご紹介いたします。

株式会社 小池組

同社では、 地元から離れて暮らすため、所有する土地や建物を管理できない人に代わり、定期的に見回り・点検・修繕等を行なう 「ふるさと見張り番事業」に参入しました。参入にあたり、事業の内容を簡潔かつ具体的にわかりやすくま とめたニュースリリースを作成し、県内の主要な新聞社やテレビ局など報道機関に配信しました。

リリース直後には地元新聞の紙面に記事が掲載されたほか、地元テレビ局でリリース内容が紹介されたことで、1日あたり50件ほどの問い合わせがあるなど反響は大きいものとなりました。

新和メッキ工業株式会社

同社では、海外生活5年・翻訳実務歴6年を有する英語に堪能な従業員が、イベント通訳や契約書等の翻訳など英語を使ったコミュニケーションに不安を抱く地元企業をサポートする新サービス「ワールドワイド上越」を開始しました。

この取り組みをニュースリリースで県内の新聞各社向けに配信しました。また、掲載された後は北陸新幹線開業というタイミングとも重なり、インバウンド消費の取り込みに注力する地元の飲食業・観光業などから、メニューやチラシの英訳依頼が多数寄せられるなど多くの顧客を獲得しました。

オークス株式会社

同社では、県内外に所在する新聞社やテレビ局など報道機関向けに配信するニュースリリースを作成する際、広報担当の従業員自らが商品の開発現場まで足を運び、開発経緯や目的、商品の特徴、作り手のこだわりなどを取材しています。

こうした取材内容をストーリー仕立てにしてA4用紙1枚程度に簡潔にまとめたニュースリリースは報道機関の担当者が取り上げる場合が多く、その結果、消費者の関心や注目度が高まったことから、商品の売上が通常の2倍となるケースもありました。

ニュースリリースを中心とした広報活動を取り組むうえでのポイント

県内企業の事例を踏まえ、効果的な広報活動に取り組むうえでのポイントを整理すると、以下の3点となります。

(1 )報道機関の担当者目線に立ち、わかりやすい内容で伝える

(2)ニュースリリースは継続して発信する

(3 )メディアや消費者との接点づくりなどに向けて、様々な情報発信方法を活用する

おわりに

広報活動を通じて報道機関からニュースとして取り上げられることは、自社をPRするうえでの大きなチャンスとなり得ます。県内企業が広報活動を積極的に取り組むことで、一人でも多くの人に自社の魅力を知ってもらい、ファンづくりにつなげていくことが期待されます。