過去最低を更新した中国のPMI

新潟経済社会リサーチセンターの神田です。

新型コロナウイルスの感染が世界各地に急速に広がっています。そうしたなか、中国では生産活動や物流の混迷が続くなど、経済活動の停滞が懸念されています。今回は景気の方向性を示す経済指標のひとつで、速報性の高さから特に注目度が高い中国のPMIについて確認したいと思います。

 

そもそもPMIとは

PMIの正式名称は「Purchasing Managers index(購買担当者景気指数)」で、企業の購買担当者に対して、新規受注や生産、雇用の状況、先行き6カ月の事業見通しなどの項目についてアンケート調査した結果を指数化したものです。なお中国のPMIには、中国国家統計局が調査・発表しているものと、中国の大手メディア企業である財新と英国の調査会社マークイットが共同で調査・発表している2種類があります。

中国のPMIは過去最低水準に

中国国家統計局が発表した2020年2月のPMIは、製造業は1月から14.3ポイント低下し35.7、非製造業は同じく24.5ポイント低下し29.6となりました。これはリーマン・ショック時に景気が悪化した時の製造業38.8(08年11月)、非製造業50.8(08年12月)をそれぞれ下回り、いずれも過去最低を更新しました。好不況を判断する節目の50を大幅に下回り、新型コロナウイルスの影響が中国の経済活動に影響を及ぼしている状況がうかがえます。

県内企業への影響

新型コロナウイルスの感染拡大にともない、県内企業にも影響が出始めています。新潟県が、中国と輸出入実績のある県内企業等150社(回収企業数127社)を対象に調査した「新型コロナウイルスの影響に関する緊急アンケート調査(第2回)」によると、「新型コロナウイルスの発生によって企業活動に悪影響が出ている」と回答した企業の割合は59.1%(回答数75社)となっています。また、「今後、悪影響が見込まれる」が25.2%(同32社)などとなっています。

おわりに

中国国内の一部地域では企業の操業再開の動きがみられるものの、中国に拠点を置く県内企業のなかには現地工場が再開してもサプライチェーンの寸断や従業員の欠員などにより、フル操業の時期が見通せない状況にあるようです。新型コロナウイルスの影響が収束し、一刻も早く通常の状況に戻ることが望まれます。