新潟経済社会リサーチセンターの銀山です。
新潟県は清酒製造免許場数が全国1位であり、日本酒の製造、消費ともに盛んな県です。
そして、10月1日は「日本酒の日」ですので、今回は日本酒に関するデータをみてみたいと思います。
酒類販売数量の推移
国税庁「統計年報」によると、2016年度の酒類販売数量(清酒、焼酎、ビール類、リキュール類、その他の合計)は、前年度比0.8%減少の8,412千kℓとなっています(図1)。1996年の9,657千kℓをピークに緩やかな減少傾向が続いおり、96年比では14.4%の減少となっています。
図1 酒類販売数量の推移
(資料)国税庁「統計年報」
清酒(日本酒)販売数量の推移
一方、2016年度の清酒(日本酒)販売数量は前年度比3.7%減の567千kℓとなり、1980年の1,525千kℓから約1/3に減少しています(図2)。また、酒類全体に占める清酒の割合は1980年の22.9%から、2016年の6.7%まで低下しています。
図2 清酒の販売数量の推移
(資料)国税庁「統計年報」
新潟県の製成数量は全国3位
お酒全体の市場が緩やかな減少傾向にあるなか、清酒(日本酒)は特に減少幅が大きいものとなっています。一方、吟醸酒、純米酒等の特定名称酒への需要は伸びており、嗜好の変化を捉えて業績を伸ばしている酒造業者もあるようです(センター月報2016年7月号「新潟ビジネス最前線⑧清酒」参照)。
新潟県は、清酒の製成数量では全国3位(図3)であるものの、清酒製造免許場数が90カ所と全国1位であり、多種多様な美味しい日本酒が飲めます。需要は減少傾向にあり、経営環境としては厳しいですが、引き続き、美味しい日本酒が飲める新潟県であり続けることを願って、今日も日本酒を飲みたいと思います。
図3 都道府県別の清酒の製成数量
(資料)国税庁「統計年報」