新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。
11月に入り、プロゴルフのツアーは男女とも大詰めを迎えています。プレーだけでなく、賞金ランキングの行方についても気になる方が多いのではないでしょうか。
こうした中、本日はゴルフの参加人口について、ご紹介いたします。なお、プロゴルファーの人数ではなく、余暇としてゴルフを楽しみ人数をお知らせいたします。
ゴルフの参加人口
それでは早速、ゴルフを楽しむ人の数をみていきましょう。
そのため、日本生産性本部「レジャー白書2017」¹を活用させていただきます。「レジャー白書」は1979年から毎年実施されている歴史のあるデータです。調査方法や用語の説明などについては、こちらの「明日は映画の日~レジャー白書からみる映画の特徴~」で確認してみて下さい。
「レジャー白書」によると、1年間に1回以上、当該スポーツをおこなった全国の人口を表す「参加人口」は、下の表の通りとなります。
このうち、「ゴルフ(練習場)」の参加人口は2016年で600万人とスポーツ部門の第10位。また、「ゴルフ(コース)」の参加人口は550万人と第13位となっています。参加人口は「キャッチボール、野球」(580万人)や「テニス」(570万人)と同じ程度の水準です。
ゴルフの参加人口の推移
次いで、ゴルフの参加人口の推移を確認してみます。
ゴルフの参加人口は長期的にみると、「コース」と「練習場」とも概ね緩やかな減少傾向をたどっています。ただし、参考までに「キャッチボール、野球」と比べると、減少幅はやや緩やかなものにとどまっています。
ゴルフの性・年代別の参加率
さらに、ゴルフを1年間に1回以上おこなった人(回答者)の割合を示した参加率について、2016年時点で性・年代別に明らかにしたのが下の図です。「コース」「練習場」の参加率とも概ね同じような傾向となっているため、「コース」のみをご紹介いたします。
図をみると、男性は年代が上がるにつれて参加率が高くなる傾向にあり、特に70代の参加率が高くなっています。なお、男性70代に限ると、その参加率は「体操(器具を使わないもの)」に続き、スポーツ部門の第2位に位置しています。一方、女性の参加率は総じて低い割合にとどまっています。
一方、5年前の2011年に比べると、男性では40~50代で参加率が低下していることが分かります。これに対して、女性では50代以上での低下が大きくなっています。
ゴルフの年間平均活動回数
最後に、ゴルフをおこなった人の1人当たり年間活動回数の平均、つまり「年間平均活動回数」を確認してみましょう。
ゴルフの年間平均活動回数は下の図のとおりです。2016年で「コース」が17.8回、「練習場」が18.2回となっています。参考までに、5年前の2011年を調べてみると、「コース」が約4回多くなる一方、「練習場」はほぼ同じ水準を維持しています。
したがって、ゴルフは参加人口が緩やかに減少しているものの、年間平均活動回数は横ばいから、やや上昇していることが分かります。ゴルフ好きの人は引き続き、何度もコースや練習場でゴルフを楽しんでいる姿が想像できます。
まとめ
今回、ゴルフの参加人口を調べてみると、男性70代の参加率の高さに、正直、驚きました。年齢に関係なく、生涯にわたって楽しめるスポーツであることを表していると思われます。
定年退職後の趣味、健康の維持としても良さそうなので、私も久々にコースに出てみようかと思いました。
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公益財団法人 日本生産性本部「レジャー白書」の統計データを活用させていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。
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