新潟経済社会リサーチセンターの高田です。
日本の食糧自給率の低さはよく話題となりますが、新潟県はどうなのでしょうか。本日は、新潟県の食料自給率について調べた結果をご紹介いたします。
新潟県の食料自給率は?
2010~2013年度の新潟県の食料自給率をみてみると、100%を超えて推移しています。この間、日本の食糧自給率は39%となっていることから、新潟県の食料自給率は平均よりもかなり高いことが分かります。
しかし、これは米の自給率が400%前後と高水準にあるためで、米を除く自給率は13~14%にとどまり、むしろ全国平均を下回って推移しています。特に、いも類、果実、魚介類の自給率は全国平均を大きく下回っています。
魚介類の自給率が低い新潟県
北陸農政局管内の4県の食料自給率を比較してみると、いも類、果実類に関しては4県とも自給率が低く、地域的な要因もあるものと考えられます。
一方で、魚介類に関しては、石川県が113%、富山県が75%と全国平均を上回っている一方、新潟県の自給率は29%と4県の中で最も低くなっています。
日本海の「海の幸」は新潟県の自慢ではありますが、魚介類の自給率の面では厳しい状況となっています。地元の新鮮な魚介類を味わうためにも、新潟県での水揚げ量の増大に期待したいところです。
一方で、魚介類を乱獲すれば漁業資源が枯渇し、自給率は一層下がってしまいます。漁業資源の保護と管理を行い、長期的に魚介類の自給率を引き上げていくことが必要だと思われます。