効果的なフィードバックの方法とは?

新潟経済社会リサーチセンターの江口です。

たまたま仕事上のミスが続いたり、業績が伸び悩んだりすると、職場の雰囲気が悪くなるときがあります。こういった際の対処方法については様々な方法があると思われます。本日はこうした様々な方法の中から、職場の雰囲気を悪化させずに、ミスも同時に防ぎながら職場のメンバーの成長を促していくようなヒントをご紹介したいと思います。

 

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優秀なチームとそうでないチームの違いとは?

鈴木祐(2018年)『最高の体調』クロスメディア・パブリッシング(インプレス)によると、過去に以下のような実験結果があったそうです。

2004年にロードアイランド大学が行った実験です。

研究チームは、有名IT企業で60個の事業部を調べ、収益の高さや顧客満足度をもとに優秀なチームとダメなチームの違いがどこにあるのかをチェックしました。

結果は、研究者にとっても意外なものでした。もっとも収益が高かった事業部のメンバーは、仕事中にポジティブな発言をする割合が、ネガティブな発言の6倍も多かったのです。

(中略)

ネガティブな感情は私たちの心をかき乱す劇薬です。


鈴木祐(2018年)『最高の体調』クロスメディア・パブリッシング(インプレス)

この調査結果は、もともと業績が良かったからこそポジティブな発言が多く、その分、ネガティブな発言が少なかったという側面がある点に注意が必要です。ただし、日ごろから職場内ではポジティブな発言が多く生まれるように心がけた方が良いことを示した調査結果ともいえるでしょう。確かに、ネガティブな発言が飛び交う職場で、モチベーションを維持し続けるのは難しそうな気はします。

ネガティブな発言をする際に注意することとは?

その一方で、日ごろからポジティブな発言を生まれるように心がけていたとしても、ミスが続いたり、パフォーマンスが低下したりした際には、職場の雰囲気が暗くなってでも、当然、ネガティブなことを当該担当者に伝えなければなりません。このように相手の仕事や行動に対して成長を促すために意見することを昨今は「フィードバック」と呼んでいます。フリー百科事典「ウィキペディア」によると、以下のように説明されています。

ビジネス用語としてのフィードバック

結果情報の伝達。結果に加え、行動の反省や結果を導くための計画立案などの情報も含まれる。


「フィードバック」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2021年7月4日 (日) 18:21  UTC、URL:http://ja.wikipedia.org/

それでは、ネガティブな事柄を含んだフィードバックを当該担当者にどのように伝えていったら良いのでしょうか。当然ながら様々な伝達方法があり、フィードハックに関する書籍をしっかりと読んで学ぶ必要がありますが、服部周作(2020年)『リーダーのためのフィードバックスキル』すばる舎 によると、基本的には以下のような点に注意をしながらフィードバックすると良いようです。

フィードバックをするにあたって次のステップを実行します。

1.観察をし、ファクトを集める(頻度、スパン、量、どこかに記録しておく)

2.相手の言い分を親身になって聴く(アクティブリスニング)

3.その行動について自分の感情や気持ちを伝える(インパクトを与える)

4.自分だったらこうすると案を出し、正しい行為を伝える(正しい解が難しい場合は質問形式で「一緒に」作っていく)


服部周作(2020年)『リーダーのためのフィードバックスキル』すばる舎

まずは良い点・改善点に関するデータを収集し、相手の意見を傾聴した上で、意見・対策を伝えるという順番が大切であり、いきなり自分の意見を伝達するようなことは避けた方が良さそうです。

また、次の点も重要です。

フィードバックをする際に相手に「良いことを言って」「改善点(悪い点の指摘)を伝え」「良いことを言って」終える。サンドイッチのように上下キレイな食パンのスライスで包み込むと相手は喜ぶ

(中略)

この「良いことを言って」のフィードバックを探すときに、日ごろの感謝の念を込めてというやり方があります。


服部周作(2020年)『リーダーのためのフィードバックスキル』すばる舎

以上が「基本の型」のようなものであるため、まずは基本に沿ったフィードバックから挑戦してみると良いと思われます。中でも、サンドイッチのような伝え方を意識している人も多いとは思いますが、感謝の念を込めることまでされている人は少ないと思いますので、機会があれば取り入れてみてはいかがでしょうか。

まとめ

フィードバックのより詳しい取り組み方は上記の書籍を読んでみるとことをおすすめします。個人的には、チームのメンバーに対し、日ごろの感謝を伝える場面が多くないので、フィードバックの際にそれを伝えていくやり方はとても良い方法だと感じました。こうした感謝の言葉を起点にしながら、職場内にポジティブな発言がより一層増えていくと、自然と職場の雰囲気も良くなるのかもしれません。