統計で確認!コーヒーの消費動向~全国1位は京都市~

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

先日、喫茶店の事業所数と利用動向についてお伝えしましたので、今日は主に家庭などで飲用するコーヒーの消費動向について、ご紹介したいと思います。

 

コーヒー

コーヒーの歴史

まずは、「コーヒー」の歴史をおさえておきましょう。コーヒーの起源には諸説あるものの、フリー百科事典「ウィキペディア」によると、以下のように説明されています。

コーヒーがいつ頃から人間に利用されていたかは、はっきりしていない。
(中略)
現在見られる「焙煎した豆から抽出したコーヒー」が登場したのは13世紀以降と見られる。

最初は一部の修道者だけが用いる宗教的な秘薬であり、生の葉や豆を煮出した汁が用いられていた。しかし、焙煎によって嗜好品としての特長を備えると一般民衆へも広がり、1454年には一般民衆の飲用が正式に認められ、中東・イスラム世界全域に拡大した。オスマン帝国からバルカン諸国、ヨーロッパには16世紀に伝わり、1602年のローマ以降、17世紀中にヨーロッパ全土に伝播した。北米には1668年、ヨーロッパからの移民によって伝わった。



「コーヒー」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2020年3月5日 (木) 08:31    UTC、URL:http://ja.wikipedia.org/

また、日本への伝来についても諸説あるものの、 フリー百科事典「ウィキペディア」によると、以下のように説明されています。

日本には18世紀に長崎の出島にオランダ人が持ち込んだといわれている
(中略)
幕末期の1856年、日本へのコーヒー輸入が開始される。
(中略)
明治初期にコーヒーを飲用していたのは上流階級の一部に限られ、一般層にも普及したのは明治末期から大正初期にかけての時期になってからである




「コーヒーの歴史」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。 2020年3月9日 (月) 04:00     UTC、URL:http://ja.wikipedia.org/

以上をまとめると、世界的にみればコーヒーには長い歴史があり、日本で一般的に飲用されるようになってからは100年程度という期間のようです。

コーヒーの消費動向

それでは、コーヒーに関する家計の消費動向を確認してみましょう。

消費動向については、総務省「家計調査」を使って確認していきます。なお、「家計調査」の見方については、こちらの投稿をご確認下さい。

年間支出金額の動向

まずは、コーヒーに対する1世帯当たりの年間支出金額の推移を確認します。なお、総務省「家計調査」では粒・か粒・粉末・固体の「コーヒー」と、液体の「コーヒー飲料」を分けて集計しています。

下のグラフをみると、コーヒーおよびコーヒー飲料とも支出金額は近年、概ね上昇傾向をたどっています。このうち、コーヒーは2000年から2010年頃まで横ばいで推移していたものの、その後、上昇傾向に転じています。ただし、2017年以降は2年連続で前年を下回っており、やや頭打ちの傾向もうかがわれます。

一方、コーヒー飲料は2011年頃にやや停滞した時期もみられますが、その後は概ね上昇傾向で推移しています。

コーヒー、コーヒー飲料の年間支出金額

月別の支出金額

また、2018年の支出金額を月別にみると、気温の影響によるものと思われますが、コーヒーとコーヒー飲料は対象的な動きとなっています。つまり、コーヒーの支出金額は夏場に下がり、冬場に上がっています。一方、コーヒー飲料の支出金額は夏場に上昇して、冬場に低下しています。

コーヒー、コーヒー飲料の消費支出・月ごと

年代別の支出金額

加えて、2018年の支出金額を世帯主の年齢階級別にみると、コーヒーについては60~69歳、70歳~の高年齢者層で支出金額の割合がやや高くなっています。

これに対して、コーヒー飲料は30~39歳で支出金額の割合がやや高くなっています。

コーヒー、コーヒー飲料の支出金額の推移・年代別

他の飲料との比較

参考までに、緑茶などの他の飲料と比べると、コーヒーは緑茶、紅茶、ココアなどよりも購入頻度が高く、年間の支出金額も高くなっています。

一方、コーヒー飲料は茶飲料には及ばないものの、炭酸飲料と同じような購入頻度・支出金額となっています。

なお、各飲料は以下のように家計調査では分類されています。

  • ココアは「ココア・ココア飲料」を指して、か粒・粉末・固体・液体のもので、濃縮液を含んでいます。
  • 緑茶と紅茶は茶葉のみであり、紅茶には中国茶(鉄観(冠)音 ウーロン茶 プーアール茶など)が含まれています。
  • 他の茶葉は玄米茶、しいたけ茶、麦茶、 はとむぎ茶、杜仲茶、どくだみ茶が含まれています。
  • 茶飲料は液体のみであり、緑茶、ウーロン茶、紅茶、麦茶を含んでいます。
  • 飲食店等での「喫茶代」は含まれていません 。

飲料の購入頻度と支出金額

地域別の消費ランキング

同様に、1世帯当たりの年間支出金額(2016年~2018年平均)を都道府県庁所在市(政令指定都市を含む)別¹にみると、京都市が全国1位となっています。続いて大津市、奈良市となっており、近畿圏の自治体が上位を占めています。なお、私たちが住む新潟市は19位と中位に位置しています。

これに対して、コーヒー飲料は青森市が全国1位となっています。以下、富山市、徳島市と続いており、新潟市は24位となっています。

コーヒーの支出金額・都道府県別

下の図のように、コーヒーとコーヒー飲料を組み合わせてみると、京都市、横浜市、福岡市、大津市、奈良市などではコーヒーの順位が高い一方、コーヒー飲料の順位は低くなっています。これに対して、那覇市などではコーヒー飲料の順位が高くなっていますが、コーヒーの順位は低くなっています。なお、鹿児島市、静岡市、熊本市など、緑茶の支出金額が比較的高い地域ではコーヒーの順位、そしてコーヒー飲料の順位とも低くなっています。

コーヒーとコーヒー飲料の年間支出金額

感想

主に家庭などで飲むコーヒーとコーヒー飲料、そして以前にご紹介した喫茶店で支払う喫茶代については、それぞれに地域による違いがうかがわれる結果となりました。

なお、過去に日本茶(緑茶)紅茶ココア喫茶代それぞれの消費動向についてもご紹介したことがあるので、興味のある人はご覧ください。

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¹ 都道府県庁所在市(政令指定都市含む)の結果はサンプル数が少ないため、参考として記載しました。必ずしも実態を反映しているとは限りませんので、ご注意ください。