顧客満足度調査や従業員満足度調査の選択肢は5段階か7段階か?

新潟経済社会リサーチセンターの江口です。

顧客満足度調査や従業員満足度調査の質問票を設計する際に、お客様からよく尋ねられるのが、選択肢の数です。すなわち、「そう思う」~「そう思わない」または「良かった」~「悪かった」といった選択の数を5段階にするのか、7段階にするのか、といった質問です。

今回は、そのような質問に対する回答の一つが記載された書籍をご紹介したいと思います。

 

アンケート チェック

南雲道朋著『データ主導の人材開発・組織開発マニュアル 』の感想

満足度などの評価をアンケートで尋ねる場合は、5段階が以前は多かったようなか気がします。

しかしながら、例えば、国土交通省観光庁観光地域振興部観光地域振興課「観光客満足度調査のススメ」で紹介されているように、「大変良かった」~「大変悪かった」の7段階で尋ねる調査も増えています。

また、最近ではフレッド・ライクヘルド、ロブ・マーキー(2013)『ネットプロモーター経営』プレジデント社 で記載されているように0~10点法の11段階で評価する手法も拡がっています。

こうした中、先日、読んだ書籍には以下のような記述がありました。

回答選択肢の数については、より細かくニュアンスを把握できるよう、またより定量的分析になじむよう、7段階や9段階の選択肢にしたらどうか、という考え方もあります。7段階のリッカート尺度を作るとすると、選択肢は「強く合意/ほぼ合意/どちらかといえば合意/どちらともいえない/どちらかといえば不合意/ほぼ不合意/全く不合意」というものになりますが、回答負担が大きくなることはもちろん、段階のニュアンスの解釈が揺らぐことで、回答の信頼性(再現性)がかえって低下する傾向があることも指摘されています。したがって、日ごろから社内で7段階や9段階尺度が用いられているのでないかぎりは、5段階が望ましいというのが本書の考えです。

(中略)

5段階評価は、学校の通知表をはじめ触れる機会が多いためなじみやすく、「5点満点中、何点」という集計結果の意味合いも理解しやすいメリットがあります。


南雲道朋(2021)『データ主導の人材開発・組織開発マニュアル』産労総合研究所出版部 経営書院

回答者の負担や信頼性、なじみやすさなどを考慮して決めることの重要性を指摘したものと理解しました。

まとめ

現実的には、上記のような回答者の負担や信頼性、なじみやすさのほか、回答結果の散らばり具合や、過去や他の調査との比較の必要性などを考慮して、総合的に判断しています。つまり、ケース・バイ・ケースで対応しています。

なお、選択肢の数のほか、質問項目などについても上記の書籍には、詳しく説明されているので、興味のある方は手に取られてみてはいかがでしょうか。もちろん、従業員満足度調査(社員意識調査)の実施方法等についても詳しく紹介されていますので、学べる点が多いと思われます。