新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。
本日は、定期的に掲載している「事例で学ぶ!キャッチコピーの作り方」の第71回です。
優れたキャッチコピーは集客や売上アップに大きな影響を与えます。ビジネス心理学講師 酒井とし夫氏が雑誌・新聞・Webサイト・書籍などで見つけたお手本となるキャッチコピーを解説します。コピー作りの参考としてご活用ください。
売れるキャッチコピーの作り方
酒井とし夫先生のワンポイント広告コラム
今回のお手本キャッチコピー
『子どもや家族に迷惑をかけたくない…それなら○○』
人は自分のために「買う」という行為に、多少なりとも後ろめたさを感じます。
特に、高級品、高額品の購入を検討している場合にこの心理が強くなります。しかし、そこに大義名分があると買いやすくなります。
たとえば「一生懸命働いたのだからたまには自分にご褒美を」という切り口です。そのため「クリスマスには1年に一度の自分へのご褒美プレゼント」といったコピーが化粧品や宝飾品、衣料品売場に多く現れるようになります。
同様に、自分以外の人のためにそれを買うという理由がある場合にも、購買に至る心理的抵抗感は低くなります。この買い物は自分のためではない、家族のため、子どものためなのだという大義や理由があると人は行動しやすいわけです。
高価な化粧品の購入に躊躇しているお母さんも
「いつまでもキレイなお母さんでいることはお子さんのためでもあるのですよ。キレイなお母さんは子どもの自慢なのです」
というセールストークに納得するわけです。
高価な車の購入に躊躇しているお父さんも
「この車だと週末にはご家族と一緒に楽しい時間を過ごすことができますネ。子どもの頃の行楽の思い出は一生の宝物です」
というセールストークに納得するわけです。
高価な健康食品も健康器具も保険も
「いつまでも元気でいればご家族に迷惑をかけません」
「いざという時にご家族に迷惑をかけないためにもこちらの保険を!」
というコピーやセールストークには納得しやすいのです。
(酒井とし夫(2016)「ワンポイント広告コラム」『センター月報』2016年11月号)
感想
酒井先生のおっしゃる通り、買い物する際に何となく後ろめたさを感じる時があります。「本当に買って良いのか?」「私だけが買い物をしても良いのか?」「今日、購入しても良いのか?」など、買うべきか、やめておくべきかで悩んでしまう場面があります。
こうした時には今回、ご紹介いただいた事例のように、そっと背中を押すようなキャッチコピーがあると、買い物がしやすくなるのかもしれません。