統計で確認!喫茶店の店舗数と利用動向~全国1位の消費支出額は岐阜市~

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

4月13日は、「喫茶店の日」なのだそうです。そこで、本日は喫茶店の事業所数や喫茶代の支出動向についてご紹介したいと思います。

 

コーヒー 消費

喫茶店の歴史

まずは、喫茶店の歴史をおさえておきましょう。フリー百科事典「ウィキペディア」によると、以下のように説明されています。

・喫茶店として提供し始めた時期は定かではないが、16世紀にはイスラム教国の主だった都市にコーヒー店が開かれ、政談、商談の場となっている。
(中略)
・17世紀中頃 – ヴェネツィアにヨーロッパで初めてコーヒーを提供する店が開業。
・1650年 – イギリスにコーヒー・ハウスができる。
コーヒーハウスは新聞を読んだり、政治を論じたりといった男社会の交流の場でもあった(ロンドン、ギャラウェイが特に有名)。
・1686年 – パリ最初のカフェと言われるカフェ・プロコップが開業(現存)。
単にコーヒーを飲ませる店、というだけでなく、文化人が交流する場であった。
日本
(中略)
・享保20年(1735年)、京都東山に高遊外 売茶翁が開いた茶亭・通仙亭が日本初の喫茶店といわれる[3]。
・1878年 – 神戸元町の「放香堂」が店頭でコーヒーを提供(元町3丁目に茶商として現存)。
・1888年4月13日 – 東京の黒門町(当時は下谷黒門町)に本格的なコーヒー店「可否茶館」が開店。
・1920年代 – 日本で喫茶店ブーム。当時コーヒー一杯10銭。


注:[]の番号は[出典番号]

「喫茶店」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。 2020年3月4日 (水) 13:24 UTC、URL:http://ja.wikipedia.org/

日本の喫茶店ブームが1920年代(大正9年~)にあったということは、少なくとも約100年前には、都心部では喫茶店がある程度、利用されていたということなのかもしれません。

喫茶店の店舗数の推移

喫茶店営業施設数の推移

続いて、喫茶店の店舗数を厚生労働省の「許可を要する食品関係営業施設」数で確認してみましょう。すると、下のグラフのとおり、 2006年から2008年頃をピークに喫茶店の営業施設数は急速に 減少傾向をたどっています。背景には、チェーン店をはじめとした法人経営の喫茶店が増える一方、個人経営の喫茶店が減少していることがあるとみられます ¹ 。

喫茶店の店舗数推移

都道府県の事業所数

次に、喫茶店の店舗数を総務省『経済センサス』の事業所数をもとに都道県別にみると、下の表のとおりとなります。事業所数は大阪府が最も多く、続いて愛知県、東京都、兵庫県、岐阜県などとなっています。

また、人口1,000人当たり事業所数をみると、高知県が最も多く、岐阜県、和歌山県、愛知県、大阪府などがこれに続いており、やや西日本の府県が上位に位置している印象です。なお、高知県は2014年の調査でも全国1位となっています ² 。

一方、私たちが住む新潟市は事業所数で28位、 人口1,000人当たり事業所数で36位と下位に位置しています。

喫茶代の支出動向

喫茶代に対する家計の支出動向も確認してみましょう。

支出動向については、総務省「家計調査」を使って確認していきます。なお、「家計調査」の見方については、こちらの投稿をご確認下さい。

年間の支出金額

まずは、喫茶代に関する1世帯当たりの年間支出金額の推移を確認します。

下のグラフをみると、近年、支出金額は上昇傾向にあります。2010年と比較すると、1世帯当たり年間で約1,600円増えています。

喫茶店の消費動向

月別の支出金額

2018年の支出金額を月別にみると、8月に大きく上昇し、2月にやや低下しています。それ以外の月は概ね横ばいで推移しています。もしかすると、暑い時期にはアイスコーヒーをはじめとした冷たい飲み物を求めて入店する人が多いのかもしれません。

喫茶店の月別支出動向

年代別の支出金額

2018年の支出金額を世帯主の年齢階級別にみると、若年層で支出金額の割合がやや高くなっています。特に20歳代の支出金額・割合が目立っています。

喫茶店の消費動向・年代別

主な外食との比較

参考までに、主な外食の購入頻度・支出金額と比べると、喫茶代の頻度は高くなっており、多くの人から利用されていることが理解できます。

他の外食・喫茶代との比較

地域別の消費ランキング

同様に、1世帯当たりの年間支出金額(2016年~2018年平均)を都道府県庁所在市(政令指定都市を含む)別³ にみると、岐阜市が最も高く、以下、名古屋市、東京都区部などが続いています。岐阜市は全国平均の約2.3倍の支出金額となっています。なお、三大都市圏の大都市が概ね上位に位置しています。

こうした中、 新潟市は28位とやや下位に位置しています。

喫茶代の支出金額・都道府県別

感想

岐阜市の事業所数・支出金額がともに他の都市に比べて高かったのが印象的でした。また、喫茶店のモーニングサービスの発祥地については、諸説あるようですが、 下記のとおり 岐阜県も発祥地の一つとなっているなど、喫茶店に対する愛着度が高い地域なのだと感じました。


モーニングサービスの元祖として、愛知県一宮市・愛知県豊橋市・岐阜県羽島市・広島県広島市などが挙げられる


「モーニングサービス」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。 2020年2月11日 (火) 12:50 UTC、URL:http://ja.wikipedia.org/

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¹ 詳しくは、下記報告書を参照してください。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング(2017年)「第12回 喫茶店のデータを読み解く」『マーケティングコラム』2017年11月18日
https://www.murc.jp/uploads/2012/08/cmc_mc_1711_1.pdf
(2020年3月10日アクセス)

²  詳しくは、下記資料を参照してください。
総務省「経済センサスから分かる日本の「いま」-平成26年経済センサス‐基礎調査結果から-」
https://www.stat.go.jp/data/e-census/topics/topi950.html
(2020年3月10日アクセス)

³ 都道府県庁所在市(政令指定都市含む)の結果はサンプル数が少ないため、参考として記載しました。必ずしも実態を反映しているとは限りませんので、ご注意ください。