都道府県別にみた事業再構築補助金の応募・採択結果(21年度第2回公募)

新潟経済社会リサーチセンターの江口です。

本日は、経済産業省・中小企業庁「事業再構築補助金」の概要や応募・採択状況、そして新潟県内の採択率などについてご紹介いたします。

 

新分野 メリット デメリット 挑戦 チャレンジ

事業再構築補助金とは?

概要

事業再構築補助金とは、新型ウイルスの感染拡大による経済や社会の変化に対応するために、中小企業等が思い切った事業再構築に挑戦する際に、国が支援する制度です。

具体的には、売上が一定程度、減少した中小企業等が金融機関や認定経営革新等支援機関と相談しながら事業計画を策定した場合、従業員数や金額に応じて、2/3程度の補助率で、その取り組みを応援するものです。

対象経費

対象経費としては、建物費(建物の建築・改修等)、機械装置・システム構築費、技術導入費(知的財産権導入に要する経費)、外注費(加工、設計等)、広告宣伝費・販売促進費(広告作成、媒体掲載、展示会出展等)、研修費(教育訓練費等)などが例としてあげられています。

公募期間

第3回の公募は本日、9月21日(火)18:00が締め切りとなっており、今後、2回程度の公募が予定されています。

公募の結果は?(応募・申請・採択の状況)

概要

応募件数をみると、9月に採択結果が発表された第2回の応募件数(全類型合計)は20,800件となり、第1回に比べ6.4%減少しました。一方、第2回の採択件数は9,336件となり、前回より16.5%増加しました。その結果、第2回の採択率は50.9%と5割を超え、前回に比べ9.2ポイントの上昇となりました。

中でも、緊急事態宣言特別枠(緊急事態宣言発令により深刻な影響を受け、早期に事業再構築が必要な飲食サービス業、宿泊業等を営む中小企業等に対する支援)の採択率が前回より11.0ポイント上昇したのが目立っています。加えて、通常枠の採択率も6.3ポイント上がっています。

事業再構築補助金・応募と採択状況

業種別の応募・採択の状況

第2回の応募件数(全類型合計)を業種別にみると、「宿泊業、飲食サービス業」が全応募件数の19.6%を占めて、最も高い割合となっています。以下「製造業」が18.5%、「卸売業、小売業」が15.4%、「建設業」が9.7%と続いています。

次いで、採択件数(全類型合計)を業種別にみると、応募件数と同様に「宿泊業、飲食サービス業」が全採択件数の23.8%を占めて、最も高い割合となっています。以下「製造業」が23.2%、「卸売業、小売業」が14.1%、「建設業」が8.1%と続いています。

採択件数に占める「宿泊業、飲食サービス業」と「製造業」の割合は、応募件数に占める「宿泊業、飲食サービス業」と「製造業」の割合をそれぞれ上回っていることから、採択率が高かったことがうかがわれます。

業再構築補助金・業種別の動向

金額別の応募・採択の状況

第2回の応募金額と採択金額(全類型合計)の分布をみると、「100~500万円」「501~1,000万円」「1,001~1,500万円」を合わせた1,500万円までの応募件数・採択件数の割合が約50%を占めています。要因の一つとして、従業員数によって金額は変更しますが、例えば従業員21人以上で1,500万円まで応募できる「緊急事態宣言特別枠」の応募件数が全体の28.3%、採択件数が全体の42.0%を占め、相応の割合に達していることがあげられます。

なお、「4,501~6,000万円」の採択件数の割合は応募件数の割合を若干上回っていることから、高額の応募であっても、しっかりとした事業計画書を作成できれば、採択されることを示していると思われます。

事業再構築補助金・金額別の動向

都道府県別の応募・採択の状況

第2回の応募件数(全類型合計)を都道府県別にみると、中小企業者に占める応募の割合で最も高かったのは「京都」で1.03%でした。以下「東京」で0.93%、「大阪」で0.81%と続いています。関西地域でやや高くなっていますが、観光や飲食業が盛んな地域で応募が多かったのかもしれません。

一方、第2回の採択率(全類型合計)を都道府県別にみると、「山梨」が60.5%で最も高く、以下「富山」が56.7%、「高知」が53.5%で続いています。採択率の高い「緊急事態宣言特別枠」の応募の多い地域が上位に位置した可能性もあります。

なお、私たちの会社がある「新潟」は中小企業者に占める応募の割合で35位と下位となる一方、採択率は20位と全国並みとなりました。せっかくの機会ですので、応募に挑戦する企業がもっと増えることに期待したいです。

事業再構築補助金・都道府県別の応募・採択状況

感想

事業再構築補助金への応募については、地域によって温度差がみられたのが印象的でした。

本日、応募が締め切られる第3回の採択発表は、11月中旬~下旬頃が予定されていますので、第4回公募開始はその前後とみられます。ご興味のある方は、事業再構築補助金のWebsiteで情報収集を進める一方、お近くの金融機関や認定経営革新等支援機関に早めにご相談ください。

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注:

グラフについては、「パワーポイントの品質と生産性を向上させるデザイン・テンプレート(https://ppt.design4u.jp/template/)」を加工して作成いたしました。また、下記の宮城 信一 (2019年)『「デザイン」の力で人を動かす!プレゼン資料作成「超」授業 プレゼン上手に明日からなれる』SBクリエイティブ も参考とさせていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。グラフやPowerPointを作成する際にデザイン面で悩まれている方には、とても良いアドバイスが記載されています。