「ボーナス支給予想」は20年夏の調査と比べて上昇。「収入」「消費支出」も低水準ながら上昇(2021年夏期消費動向調査)

新潟経済社会リサーチセンターの近です。

当センターでは県内の消費マインドを探るために新潟県内の勤労者400人に対してインターネットによるアンケート調査(2021年夏期消費動向調査)を実施しました。今回は4月に行なったアンケート調査結果の一部をご紹介いたします。

 

収入は低水準ながら3期ぶりに上昇

アンケート調査では、現在の収入が半年前と比べてどのように変わったか、またこれからの半年間はどのように変わると思うかを「1.増えた(増えそう)」「2.変わらない」「3.減った(減りそう)」の3つの選択肢から該当する番号を選んでもらっています。

このうち、「増えた」と回答した割合から「減った」と回答した割合を差し引いて算出した今回の収入CSIは「▲18.0」となりました(図表1)。収入CSIは20年夏の調査に大幅に低下した後、前回調査(20年冬期消費動向調査)においても持ち直しがみられませんでしたが、今回調査では前回調査から5.2ポイント上昇しました。水準としては依然低いままとなっていますが、3期ぶりに上昇しています。

消費支出は2期連続して上昇。先行きはやや慎重な見通し

足元の消費を示す消費支出CSIは「▲2.0」となりました(図表2)。依然としてマイナス圏ではありますが、前回調査から1.5ポイント上回り、2期連続の上昇となっています。

回答者からは「家で過ごすことが多くなったのでおしゃれに気を使わなくなり、化粧品などを買わなくなった」「在宅勤務が増えたこともあり、外出・外食が大きく減った」といったように、外出関連への支出が減っているといった声が多く聞かれました。その一方で、「感染予防のため在宅時間が増えたので、DIYを始めた。そのための道具の購入などで支出が増えた」など、外出関連の支出を巣ごもり関連の支出に振り向ける動きもみられました。

なお、先行きの見通しを示す消費支出予想CSIは「▲5.5」となりました。足元のCSIと比べて3.5ポイント低くなっており、先行きの消費支出にはやや慎重な見通しとなっています。

ボーナスの支給予想は20年夏の調査に比べて上昇

アンケートでは、今年の夏のボーナスについて、昨年の夏と比べてどのように変わると思うかを「1.増えそう」「2.変わらない」「3.減りそう」「4.ボーナス支給はない」の4つの選択肢から選んでもらっています。 このうち、今夏ボーナス支給があると回答した人を対象に「増えそう」と回答した割合から「減りそう」と回答した割合を差し引いて算出した、今回のボーナス支給予想CSIは「▲21.3」となりました(図表6)。過去10年間では2番目に低い水準ではありますが、20年夏の調査と比べると8.7ポイント上回り、2年ぶりの上昇となっています。

まとめ

今回の調査結果をみると、「収入」「消費支出」ともに上昇しました。依然として水準は低いままとなっているものの、新型ウイルスの影響による急激な低下から持ち直しの動きがみられます。一方、先行きの消費支出にはやや慎重な傾向がみられたほか、今回調査では新型ウイルスの感染者数が増加していた時期に調査したこともあり、回答者からは外出関連の支出が減少しているといった声が多くあがりました。 新型ウイルス対策の切札といわれるワクチン接種は進んでいるものの、接種可能な人が全員完了するまでにはまだ時間がかかるとみられています。そのため、今後も新型ウイルスの影響により、自宅での時間が多くなる傾向が続くとみられます。

したがって、自宅で快適に過ごすための支出は堅調な推移が見込まれる一方、外出を伴うサービス関連への支出は引き続き抑えられると予想されるため、個人消費の持ち直しは緩慢なものにとどまると考えられます。