「収入」「ボーナス支給予想」ともに上昇。所得の持ち直しが続く一方、物価が上昇するなか、節約志向の高まりが懸念される(新潟県消費動向調査  2021年冬期)

新潟経済社会リサーチセンターの近です。

当センターでは県内の消費マインドを探るために新潟県内の勤労者400人に対してインターネットによるアンケート調査(2021年冬期消費動向調査)を定期的に実施しています。今回は9月に行なったアンケート調査結果の一部をご紹介いたします。

 

収入は2期連続の上昇

アンケート調査では、現在の収入が半年前と比べてどのように変わったか、またこれからの半年間はどのように変わると思うかを「1.増えた(増えそう)」「2.変わらない」「3.減った(減りそう)」の3つの選択肢から該当する番号を選んでもらっています。

このうち、「増えた」と回答した割合から「減った」と回答した割合を差し引いて算出した今回の収入CSIは▲15.5となりました(図表1)。

なお、回答者からは「県外取引が多いので仕事が減って残業がなくなり、収入も大幅に減少した」(50代男性)、「新型ウイルスの影響で海外から部品が入ってこなくなり、仕事が順調に進まず暇な時間が増えた」(50代女性)との声が聞かれた一方、「仕事が多くなり残業が増え、収入も増えた」(20代男性)、「副業を始め、収入が増えた」(30代男性)といった声もあがりました。

消費は横ばいでの推移が続く

足元の消費を示す消費支出CSIは、前回調査比横ばいの▲2.0となりました(図表2)。

回答者からは消費支出について「感染に気を付ける生活に変わりなく、外食やレジャーは控えている」(40代女性)との声が聞かれました。一方、「物価の上昇で支出が増えてしまっている」(50代男性)など、ガソリンや食料品などの値上がりにより、消費支出が増加したとの意見も複数寄せられました。

なお、先行きの見通しを示す消費支出予想CSIは▲1.8となりました。足元のCSIと比べて0.2ポイント上昇しているものの、横ばい圏内での推移が続く見込みです。


ボーナスの支給予想は20年冬の調査に比べて上昇

アンケートでは、今年の冬のボーナスについて、昨年の冬と比べてどのように変わると思うかを「1.増えそう」「2.変わらない」「3.減りそう」「4.ボーナス支給はない」の4つの選択肢から選んでもらっています。

このうち、今冬のボーナス支給があると回答した人を対象に「増えそう」と回答した割合から「減りそう」と回答した割合を差し引いて算出した、今回のボーナス支給予想CSIは▲25.3となりました(図表9)。依然として水準は低いものの、新型ウイルスの影響から大幅に落ち込んだ20年冬の調査と比べると7.2ポイント上回っています。

なお、今冬に「ボーナス支給がある」と回答した320人を対象に、ボーナスの使途について尋ねたところ(複数回答)、「預貯金等」の割合が67.2%と最も高くなり、過去最高となった20年冬の調査(67.1%)の水準をわずかに上回りました。

まとめ

今回の調査では、「収入」「ボーナス支給予想」ともに上昇し、新型ウイルスの影響で落ち込んだ所得の持ち直しが続いていることが示されました。

また、「消費」は横ばいで推移しているものの、外出に対する不安感が徐々に和らぎ、今後、サービス関連に対する支出が持ち直せば、個人消費全体の改善が見込まれます。

一方、ボーナスの使途で「預貯金等」が過去最高となっており、消費支出を抑制する動きもみられています。さらに、足元でガソリンや食料品といった身近な商品・サービスが値上がりしているなか、消費者の節約志向の高まりが個人消費改善の重荷となることが懸念されます。

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※本調査に関する詳しい内容については、当センターの機関誌「Monthly 12月号」をご覧ください。