統計で確認!野球の競技人口は?(2019年)

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

8月17日(月)まで『2020 年甲子園高校野球交流試合』が開催され、熱戦が繰り広げられました。プレーはもちろんのこと、大会を通じて、開催されたことへの感謝を述べる選手がとても多く、その姿がとても印象的でした。

こうした中、本日は高校生や中学生を中心とした野球の競技人口について調べてみましたので、その結果をご紹介いたします。

 

野球

中学生の野球部員数

まずは、中学生の軟式野球の競技人口 注1 を確認したいと思います。 (公財)日本中学校体育連盟 注2 の「加盟校調査」よると、軟式野球の競技人口(男子)は2019年度で16万4,173人となっています。長期的にみると、少子化の影響もあり、減少傾向をたどっています。

中学校・野球の競技人口

最近は学校の部活動ではなくクラブチームで野球やサッカーなどをする生徒もあるため実態を表していない面もあると思われますが、念のため、他の競技と比べると、2013年度にサッカーと順位が入れ替わった後も減少を続けており、19年度ではバスケットボール(16万190人)、卓球(15万9,737人)との差もわずかになっています。

また、野球の競技人口を都道府県別にみると、東京都が10万420人で最も多く、以下、愛知県、大阪府、神奈川県、兵庫県が続いています。なお、 私たちの会社のある新潟県は13位でした。

都道府県別の中学生の野球部の人数・2019年

さらに、都道府県別の中学生・男子生徒総数に占める軟式野球の競技人口の割合を算出してみると、秋田県が19.4%となり、最も高くなっています。約5人に1人が野球部というイメージです。以下、岩手県、青森県 、島根県などが続き、私たちの会社のある新潟県は7位と比較的上位に位置しています。

中学・都道府県別野球の競技人口・割合

一方、女子の軟式野球は全国で3,302人となっており、都道府県別にみると、東京都が378人で最も多く、以下、神奈川県、北海道などが続いています。

高校生の野球部員数

続いて、(公財)日本高等学校野球連盟 注3 の統計をもとに、高校生の野球の競技人口を確認したいと思います。

硬式野球については2014年度をピークに、急速に減少しており、2019年度で14万3,867人となっています。 一方、軟式野球も一貫して緩やかな減少傾向をたどっており、2019年度で8,214人と硬式野球の5%程度となっています。

軟式野球と硬式役球を合わせた野球の競技人口全体は15万2,081人です。参考までに中学生の軟式野球の競技人口(16万4,173人 )と比べると、約1万人少なくなっています。ただし、高校生・男子生徒総数に占める野球の競技人口は9.5%となっており、中学生の10.0%と大きな違いはみられません。

高校・軟式・硬式野球の競技人口

また、(公財)全国高等学校体育連盟 注4 の統計をもとに他の競技と比べると、野球の競技人口全体は2018年度以降、サッカーを下回っています。ただし、男子高校生に人気が高いスポーツの1つであるバスケットボール(19年度で8万7,524人)と比較すると、約6万5,000人上回っています。

野球とサッカーの競技人口・高校生

一方、野球の競技人口全体を都道府県別にみると、東京都が11,225人で最も多く、以下、愛知県、神奈川県、大阪府、兵庫県などが続いています。新潟県は21位でした。上位の都道府県は概ね中学生の軟式野球と同様の結果となっています。

都道府県別の高校生の野球部人数・2019年

さらに、実態に合わせて都道府県別の高校生・男子生徒総数に占める野球の競技人口全体の割合を算出してみると、島根県が17.1%と最も高く、以下、秋田県、岩手県、大分県などの順位となっています。 新潟県は37位でした。中学生の軟式野球と比べると、上位の都道府県では島根県、大分県などが順位を上げています。

高校生の野球部の割合・2019年

大学生の野球部員数

大学生の競技人口も確認しておきましょう。

(公財)全日本大学野球連盟 注5 によると、大学生の野球の競技人口は増加傾向で推移していましが、18年度をピークに減少傾向に転じています。

2019年度で部員数は 2万9,207人となり、当然ながら、軟式野球と硬式野球を合わせた高校生の15万2,081人に比べると少なく、2割程度の水準となっています。

大学生の野球の競技人口

日本人の野球の参加人口

競技人口ではなく、1年間に1回以上野球をおこなった人口(15歳~79歳の男女)、つまり参加人口も参考までに確認しておきましょう。

(公財)日本生産性本部の余暇創研 注6 の推計によると、「キャッチボール、野球」の参加人口は2018年で550万人となっており、スポーツ部門で12位となっています。ゴルフ・釣りなどより低く、テニスとほぼ同じ水準で、サッカー・バレーボールよりは多くなっています。

スポーツの参加人口

長期的な推移をみると、 「キャッチボール、野球」 の参加人口は急速な減少傾向にあり、他の球技と比べると、その減少度合いが大きいことが確認できます。

球技の参加人口

感想

全体的にみると、「野球の競技人口はサッカーを下回っているものの、他の競技に比べると、その人数は多い。ただし、減少傾向にある」といった結論でした。

その一方で、(公財)笹川スポーツ財団 注7 「スポーツライフに関する調査」をみると、「種目別の直接スポーツ観戦状況」(2018年)の結果が示されており、「プロ野球(NPB)」の観戦率が13.7%で最も高いスポーツとなっています。以下「高校野球」(観戦率5.8%)、「Jリーグ(J1、J2、J3)」(観戦率5.5%)などが続いており、特にプロ野球の人気の高さが際立っています。

また、同調査では直接観戦したいスポーツの種目も尋ねており、その結果をまとめた「種目別直接スポーツ観戦希望状況」をみると、「プロ野球 (NPB)」 は 26.3%となり、2位の 「サッカー日本代表試合(五輪代表含む)」 と「 フィギュアスケート 」(各観戦希望率16.0%)を約10ポイント上回って1位となっており、「観る」スポーツの人気は依然として高いようです。

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注1: (公財)日本中学校体育連盟 の競技別の加盟生徒数であるが、分かりやすさに配慮して競技人口あるいは部員数と表記しています。同様に、高校生や大学生も競技人口あるいは部員数と表記しています。

注2~注7:今回の投稿については、(公財)日本中学校体育連盟、 (公財)日本高等学校野球連盟、 (公財)全国高等学校体育連盟、 (公財)全日本大学野球連盟、 (公財)日本生産性本部の余暇創研、 (公財)笹川スポーツ財団の統計を活用させていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。

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本投稿は、以前に投稿した「統計で確認!野球の参加人口」のデータや表現を大幅に修正・追加したものです。