お酒の楽しみAtoZ vol.05

新潟経済社会リサーチセンターの江口です。

私どもの機関誌「Monthly」では、村山和恵氏より、お酒にまつわるコラムを毎月、ご寄稿いただいております。本日はその原稿の一部をご紹介いたします。

 

飲み鉄 お酒の楽しみAtoZ

飲み鉄あらわる

高まる旅への欲求

自動車、オートバイ(普通二輪免許を持っています)を運転するのも好きであれば、電車、飛行機、船など、とにかく乗り物が大好きです。しかし、昨年からのコロナ禍で、自分で運転する乗り物や近い地域への路線バス以外には乗る機会が減ってしまいました。特に新幹線や飛行機、船などは、最後に乗ったのはいつだったかな?と、思い出せないほど時が経過しています。

このご時世、人々が移動することもままならず、「旅する」ことから遠ざかってしまった人も多いと思います。まちがいなく私もそのひとりであり、旅に対する欲求が日々膨らんでおります。

この状況が落ち着いたら、皆さんはどんな旅に出たいですか?今回はそんな楽しいことを想像しながらお付き合いいただけたらと思います。


電車旅の楽しさ

(中略)

ここ数年は公共交通機関を使う機会、特に電車での移動が多くなったように思います。なぜ運転が大好きな私が電車を選ぶのか?ずばり移動中の景色を眺めながらお酒を飲むためです!運転も好きだが、酒も好き。しかし、当たり前のことですが、飲酒と運転は一日のうちに両方できるものではありません。電車での長距離移動中、流れる景色を見ながらお酒を飲む楽しさを覚えてから、飲みながらの電車旅をやめられなくなってしまいました。

鉄道好きな人、特に乗るのが好きな人を「乗り鉄」、撮るのが好きな人を「撮り鉄」と申しますが、私のような楽しみ方をする人を、目下のところ、「飲み鉄」とでも申し上げておきます。


あえて「スロー」なものを選ぶ贅沢

(中略)

さて、私がよく利用する特急列車といえば新潟から秋田まで運行している「特急いなほ」ですが、新潟から終点の秋田まで利用すると3時間40 分ほどで、新幹線で新潟から東京へ移動するよりも時間がかかります。距離は新潟-東京間よりも短いのにです。これを、「遠い」「遅い」と感じる人も多いのではないかと思いますが、その乗車時間が、「ゆっくり飲む」のにちょうどいい塩梅でして、海側の席を指定すると移り変わる日本海の景色を眺めながらゆったりとしたほろ酔い気分を満喫することができるのです。その際、運行している区間のお酒やおつまみなんかがあると、さらに気分も盛り上がることでしょう。

あらゆることがスピード感をもって動いている今だからこそ、あえてスローなものを選ぶ。それは、日ごろ見落としているものに気づかせてくれる機会にもなり、情緒を刺激するものだと思います。そんな時間の使い方もまた、贅沢ではないでしょうか。



村山和恵. お酒の楽しみAtoZ. Monthly. 2021, 9月号, pp.30-31.

感想

村山氏も本文中でおっしゃられているのですが、電車でゆられながら、ゆっくりした旅に安心して出かけられる日が早く訪れることを祈るばかりです。