お酒の楽しみAtoZ vol.04

新潟経済社会リサーチセンターの江口です。

私どもの機関誌「Monthly」では、村山和恵氏より、お酒にまつわるコラムを毎月、ご寄稿いただいております。本日はその原稿の一部をご紹介いたします。

 

お酒の楽しみ

何故わたしたちは酒を飲むのか?

お酒に限ったことではないのですが、人が何らかの製品を消費する(しようとする)とき、製品自体に魅力を感じているということもありますが、加えて製品の持っている機能がもたらしてくれるメリットや、消費する(している)ことによりもたらされる心地の良い体験を手に入れたいからというのが大きな動機となるでしょう。
 
そこで、私なりにお酒を飲む目的なるものを考えてみました。「お酒が好きだから」といったように「お酒を飲む」こと自体が目的ということも大きいかと思いますが、「お酒が好き」という気持ちは、お酒を飲むことによる心地の良い体験やメリット、お酒がある場での楽しい経験が、そのような気持ちを形作っていると思います。以下に具体例を挙げてみました。
 
① 酔うことによる気分の高揚感
② 酔うことによるリラックスした気分
③ ストレス解消
④ 人との楽しいコミュニケーション
⑤ 料理がより美味しくなる
 
また、ある研究によれば、人が何らかの行動を起こすとき、その背後にある動機として「社会性動機」(例:他者と仲良くなりたい)、「対処性動機」(例:むしゃくしゃしたことがあり、気分を晴らしたい)「気分高揚動機」(例:楽しくなりたい。ハイな気分になりたい)があると仮定しているそうです。なるほど、「お酒を飲む」目的として、概ね合致していますね。

 
「今日は飲みたい気分なの」
 
というセリフをどのようなトーンで言い放つのかにもよりますが、ドラマや演歌や歌謡曲の香が漂っているような気がするのは私だけでしょうか。おそらくこの言葉の背景には、何か気分が落ち込むようなこと、ネガティブな要素が起こったから、飲んで忘れてしまいたいという気持ちがあるのかもしれません。ちなみに、このような状況のときは「飲まないとやっていられない!」というセリフも存在しているかと思います。また、嬉しいことがあったから、パーっと飲んで更に気分を盛り上げたいということもあるでしょう。日常生活の中における、喜怒哀楽の振り幅がいつもより大きかった、そうなるようなことが起きたとき、「飲みたい気分」になるのでしょうか。
 
人々とともに長い歴史を歩んでいるアルコール飲料。なぜ飲むのかという問いに対しては、それぞれの飲み手が状況に応じて、異なる答えを持っていることでしょう。
 
けれども、私がこれまで日本酒を含むアルコール飲料を、楽しいとき、悲しいとき、腹立たしいとき、嬉しいとき、あらゆる状況下で嗜んできて思ったことは、やはり“お酒は喉とともに、心を潤してくれる愛おしき存在である”ということです。


村山和恵. お酒の楽しみAtoZ. Monthly. 2021, 8月号, pp.30-31.

感想

村山氏のおっしゃるとおり、日常生活の「喜怒哀楽」の場面には、お酒が欠かせない、という人もいらっしゃるかもしれません。東京オリンピック・パラリンピックが開催されている期間ですので、「喜怒哀楽」のうちの「喜び」や「楽しみ」のシーンでお酒を自宅で楽める機会が多くなることに期待したいです。