2021年4月の新潟県経済

新潟経済社会リサーチセンターの近です。

弊社では毎月、新潟県経済の基調判断を発表しています。独自に行っている県内の企業様へのヒアリング調査やアンケート調査と、毎月発表される経済指標をもとに、県内の景気動向を簡潔にまとめています。

本日は以下のとおり、2021年4月の基調判断をご紹介します。

 

新潟県 景気 経済 見通し

基調判断

持ち直しの動きがみられる

~新型ウイルス感染症(COVID-19)の拡大により県内経済の下振れ懸念が高まっている~

概況

生産活動は持ち直している。個人消費は持ち直しつつあるものの、一部に弱さがみられ、雇用状況は下げ止まっている。一方、設備投資と公共投資は減少している。総じてみると、県内経済は持ち直しの動きがみられる。

生産活動~持ち直している~

金属製品は作業工具で巣ごもり需要からホームセンター向けなどが好調となっており、堅調に推移している。汎用・生産用・業務用機械は海外からの受注が回復しており、持ち直しつつある。食料品はスーパーなど量販店向けは高水準を維持している一方、業務用や観光用の商品は落ち込んでおり、横ばいで推移している。一方、輸送機械は中国を中心に海外向けの生産は増加傾向にあるものの、半導体不足の影響などから一部に生産調整の動きもみられる。

202106-生産

設備投資~減少している~

製造業では、新型ウイルス感染症拡大による先行き不透明感などから、企業の設備投資意欲が低下しており、電気機械や金属製品などで既存機械・設備の入れ替えや店舗・工場等の新設、増改築が減少している。

非製造業では、運輸や卸売などで前年の大型投資の反動がみられ、投資額は前年を下回っている。

なお、3月の非居住用建築物着工床面積は前年比10.2%減となり、5カ月ぶりに前年を下回った。

202106-設備投資

雇用状況~下げ止まっている~

3月の有効求人倍率(パートタイム含む全数・季節調整済)は前月比0.02ポイント上昇し、1.23となった。

3月の新規求人数(同・実数)は前年比12.1%増となった。製造業やサービス業などの増加により、15カ月ぶりに前年を上回った。

202106-雇用

個人消費~ 持ち直しつつあるものの、一部に弱さがみられる。 ~

3月の小売業販売額 ¹ は家電大型専門店やコンビニエンスストアなどの増加から、前年比1.1%増となった。一方、感染者の増加や飲食店を対象とした営業時間の短縮要請などを背景に、外食や旅行などのサービス消費は弱い動きとなっている。

4月の乗用車(軽含む)新規登録・届出台数は前年比19.2%増となり、2カ月連続で前年を上回った。

¹ 小売業販売額:経済産業省「商業動態統計」の百貨店・スーパー、家電大型専門店、ドラッグストア、ホームセンター、コンビニエンスストアの全店販売額を合計したもの

202106-個人消費

住宅投資~弱含んでいる~

3月の新設住宅着工戸数は前年比18.2%減となった。持家などの減少により2カ月ぶりに前年を下回った

202106-住宅

公共投資~減少している~

3月の公共工事請負金額は前年比13.8減となった。県や市町村の発注が減少し、六カ月連続で前年を下回った。

202106-公共投資

最後に

引き続き、新潟県経済には持ち直しの動きがみられており、先月から基調判断を変えた項目はありませんでした。なお、新潟県内でも感染者数の高止まりが続いているため、今後も、その影響に注意する必要があります。