2021年3月の新潟県経済

新潟経済社会リサーチセンターの江口大暁です。

当センターでは毎月、新潟県経済の基調判断を発表しています。

当センターが独自に行っている県内の企業様へのヒアリング調査やアンケート調査と、毎月発表される経済指標を通じて、県内の景気動向を分析して判断をおこなっています。

それでは、2021年3月の基調判断を紹介します。

 

新潟県 景気 経済 見通し

基調判断

持ち直しの動きがみられる

~引き続き、新型ウイルス感染症(COVID-19)の影響に注意する必要がある~

概況

生産活動は持ち直している。個人消費は持ち直しつつあるものの、一部に弱さがみられ、雇用状況は下げ止まっている。一方、設備投資と公共投資は減少している。総じてみると、県内経済は持ち直しの動きがみられる。

生活活動~持ち直している~

金属製品は作業工具で巣ごもり需要からホームセンター向けなどが好調となっており、堅調に推移している。汎用・生産用・業務用機械は中国向けに加え米国向けの受注が戻ってきており、持ち直しがみられる。食料品は感染が拡大した20年春頃と比べると、巣ごもり需要が落ち着いてきている商品などもあり、横ばいで推移している。一方、輸送機械は海外向けの需要が戻ってきているものの、半導体不足の影響などから一部に生産調整の動きもみられる 。

設備投資~減少している~

製造業では、新型ウイルス感染症拡大による先行き不透明感などから、企業の設備投資意欲が低下しており、電気機械や金属製品などで既存機械・設備の入れ替えや店舗・工場等の新設、増改築が減少している。

非製造業では、運輸や卸売などで前年の大型投資の反動がみられ、投資額は前年を下回っている。

雇用状況~ 下げ止まっている ~

2月の有効求人倍率(パートタイム含む全数・季節調整済)は前月比0.07ポイント低下し、1.21倍となった。4カ月ぶりに前月を下回っている。

2月の新規求人数(同・実数)は前年比9.0%減となった。卸売業・小売業や宿泊業・飲食サービス業などの減少により、14カ月連続で前年を下回った。

個人消費~ 持ち直しつつあるものの、一部に弱さがみられる ~

2月の小売業販売額¹はドラッグストアやコンビニエンスストアなどの減少から前年比0.8%減となり、概ね横ばいで推移している。一方、外食や旅行などのサービス消費は感染者増加などをうけ、足元では客足が減っている。

3月の乗用車(軽含む)新規登録・届出台数は前年比4.0%増となった。乗用車は減少したものの、軽乗用車が増加したため、2カ月ぶりに前年を上回った。

¹ 小売業販売額:経済産業省「商業動態統計」の百貨店・スーパー、家電大型専門店、ドラッグストア、ホームセンター、コンビニエンスストアの全店販売額を合計したもの

住宅投資~弱含んでいる~

2月の新設住宅着工戸数は前年比75.3%増となった。持家や分譲などの増加により3カ月ぶりに前年を上回ったものの、12-2月期では前年比12.1%減となり、基調としては弱含んでいる。

公共投資~減少している~

2月の公共工事請負金額は前年比52.2%減となった。国や県の発注が減少し、5カ月連続で前年を下回った。

最後に

先月から基調判断を変えた項目はありませんでした。引き続き、新潟県経済には持ち直しの動きがみられていますが、このところ新潟県内でも感染が拡大していることから、今後、その影響に注意する必要があります。