2019年冬期消費動向調査の結果(2019年12月)

新潟経済社会リサーチセンターの近です。

当センターでは、県内の消費マインドを探るために新潟県内の勤労者とその同居の家族2,000人(有効回答1,525人)に対してアンケート調査(2019年冬期消費動向調査)を実施しています。

今回は、9月に行ったアンケート調査結果の一部をご紹介したいと思います。

 

消費支出は2期ぶりに低下するも、先行きは上昇する見通し

アンケート調査では、現在の消費支出が半年前と比べてどのように変わったか、また、これからの半年間はどのように変わると思うかを「1.増えた(増えそう)」「2.変わらない」「3.減った(減りそう)」の3つの選択肢の中から該当する番号を選んでもらっています。

こうして算出した今回の消費支出CSIは「24.4」となりました (図表4) 。前回調査と比べて3.1ポイント下回っており、2期ぶりに低下しました。調査時期は9月上旬から下旬と、消費税率引き上げ直前であったものの、この結果からは目立った駆け込み需要が生じたとはみうけられませんでした。

なお、先行きの見通しを示す消費支出予想CSIは「28.4」となり、足元の消費を示す消費支出CSIと比べて4.0ポイント高くなりました。先行きの消費支出は緩やかに増加が見込まれています。年代別では、30代を除くすべての年代で 足元の消費CSIと比べて消費予想CSIが上昇しています。

   

今後半年間で「増えそう」な消費支出は「食費(外食費を除く)」がトップ

今後の消費傾向を知るため、今後半年間の消費支出について 「増えそう」な支出項目と「減りそう」な支出項目(複数回答)をそれぞれ尋ねました。

「増えそう」と回答した人の割合は「食費(外食費を除く)」が最も高くなりました(図表5)。以下「日用品(生活雑貨・消耗品等)」「教育費(学費・学習塾・教材費等)などとなっており、比較的購入頻度の高い項目が上位に位置しています。

一方、「減りそう」と回答した人の割合は「趣味・娯楽費(書籍・スポーツ・アウトドア用品等)」が最も高くなりました(図表6)。以下「外食費」「小遣い(含む交際費)」などの順となっており、余暇関連の項目が上位に挙がっています。

冬のボーナスの支給予想は?

アンケート調査では、今年の冬のボーナス支給額について、昨年の冬と比べてどのように変わると思うかを「1.増えそう」「2.変わらない」「3.減りそう」「4.ボーナス支給はない」の4つの選択肢の中から選んでもらっています。

こうして算出した今回のボーナス支給予想CSIは「▲9.0」となりました。(図表8) 。18年冬の調査と比べるとやや低下しているものの、基調としては横ばい圏内での動きとなっています。

  

冬のボーナスの使い途は?

今冬にボーナス支給があると回答した人を対象に、ボーナスの使途について尋ねたところ(複数回答)、「預貯金等」の割合が49.6%と最も高く、次いで「買い物」「生活費の補填 」となりました(図表10)。

前年同期に行なった調査(18年冬期調査)と比べると「買い物」「旅行・レジャー」などの割合がやや上昇している一方で、「生活費の補填」「預貯金等」などの割合が低下しています。

  

まとめ

今回の調査結果によると、「消費支出」は足元では低下したものの、先行きをみると増加する見通しが示されています。

ただし、今後半年間で「消費支出が増えそうな項目」には「食費(外食を除く)」「日用品(生活雑貨・消耗品等)」といった購入頻度が高い項目への支出が上位に挙がっているのに対して、「消費支出が減りそうな項目」では「趣味・娯楽費(書籍・スポーツ・アウトドア用品等)」「小遣い(含む交際費)」といった余暇関連への支出が上位となっており、節約志向がやや高まっていることがうかがえます。これらを踏まえると先行きの消費支出の増加は、購入頻度が高い項目への支出が消費増税にともなって増加することを見越している面があることから、一概に積極的な消費拡大の表れとは言い切れません。

一方で、「ボーナスの使途」においては「買い物」「旅行・レジャー」の割合が上昇するなど明るさもみえることから、消費マインドは過度に悪化していく可能性は小さいと思われます。

消費増税による消費マインドの低下が懸念されるところですが、消費増税にあわせて軽減税率制度やキャッシュレス・消費者還元事業といった政府による経済対策が下支えとなり、駆け込み需要の反動減による消費支出の落ち込みは一時的なものにとどまるとの見通しが一般的となっています。

ただし、米中貿易摩擦などを背景に企業の業績が下振れすることで雇用・所得環境が悪化し消費マインドの低下が長期化する可能性には注意が必要です。

   

※本調査に関する詳しい内容については、当センターの機関誌「センター月報2019年12月号」をご覧ください。

 

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