スポーツ観戦が盛んな地域は?

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

5月に入り、穏やかな日が多くなっています。そのため、スポーツをしたり、スポーツを観たりする人も多いのではないでしょうか。このうち、どのようなスポーツをしているのか?については、以前に「余暇として楽しんでいるスポーツの人気ランキングは?」としてまとめていますので、今回はどの程度、スポーツ観覧をしているのか?について、統計データをもとに調べてみましたので、ご紹介したいと思います。

 

野球

 

社会生活基本調査とは?

スポーツ観戦については、総務省『平成28年社会生活基本調査』をもとに確認していきます。この調査は1976年以来5年に1度、全国の 10 歳以上の約 20 万人を対象にした大規模な調査です。調査員が調査世帯ごとに調査票を配布し、後日、取り集めて実施しています。

なお、『社会生活基本調査』では、過去1年間にある行動をおこなった人(10歳以上)の割合(例:スポーツをおこなったり、スポーツを観たりした人の割合)を「行動者率」と呼んでいます。この行動者率の結果を中心にみていきたいと思います。

 

スポーツを観戦する人の割合は?

他の趣味と比べると…

2016年の調査結果をみると、過去1年間に「スポーツ観覧」をした人の割合(行動者率)は21.5%と約2割となっています。

他の鑑賞・見学するような趣味・娯楽と比べると、「映画館での映画鑑賞」(39.6%)や「遊園地,動植物園,水族館などの見物」(33.8%)よりも行動者率は低く、「スポーツ観覧」(21.5%)は「美術鑑賞」(19.6%)とほぼ同じ水準となっています。一方、「演芸・演劇・舞踊鑑賞」(14.5%)、「音楽会などによるポピュラー音楽・歌謡曲鑑賞」(13.7%)、「音楽会などによるクラシック音楽鑑賞」(10.1%)よりも行動者率は高くなっています。したがって、他の鑑賞・見学するような趣味・娯楽に比べると、「スポーツ観覧」の行動者率は高くも低くもなく、平均的な水準といえるのかもしれません。

 

スポーツ観戦の行動者率

 

なお、「スポーツ観戦」「美術鑑賞」「演芸・演劇・舞踏鑑賞」は、テレビ・スマートフォン・パソコンなどによる観覧・鑑賞が除かれています。

 

過去の推移をみると…

次いで、「スポーツ観覧」の行動者率を過去の調査と比べてみると、ほぼ横ばいで推移していることが分かります。過去20年間の結果をみると、概ね20%前後で推移しています。

 

スポーツ観戦の行動者率の推移

 

性別・年代別にみると…

続いて、「スポーツ観覧」の行動者率を性別にみると、女性よりも男性で高くなっています。

また、年代別にみると、男性では10~14歳の行動者率が最も高く、以下、年代が上がるにつれて徐々に行動者率は低下しますが、40歳代で上昇に転じています。恐らく、10歳代で行動者率が高いのはクラブ活動や部活動に伴いスポーツを観覧する機会が多いことによるものだと思われます。加えて、40歳代で行動者率が上昇するのは、子供と観覧する機会が多いことが影響しているのではないでしょうか。一方、女性も10歳代~20歳代、40歳代で特に行動者率が高くなっています。

 

性別・年代別スポーツ観戦の行動者率

 

都道府県別にみると…

さらに、スポーツ観覧の行動者率を地域別にみると、「広島県」が32.9%で最も高くなっています。以下、「宮城県」(26.4%)、「福岡県」(26.1%)、「神奈川県」(25.3%)などが続いています。上位の地域をみると、野球やサッカーといったプロチームの本拠地のある都道府県が多いような印象です。

なお、私たちが住む新潟県は第43位と下位にとどまっています。サッカーやバスケットボール、野球などのプロチームの本拠地が新潟県内にはあるのですが、面積が広い中、特定の自治体に本拠地が集中していることが影響しているのかもしれません。もちろん、積雪による影響もあるでしょう。

 

都道府県別の行動者率・スポーツ 

 

平均行動日数をみると…

『社会生活基本調査』では、過去1年間にある行動をおこなった人(10歳以上)について、平均した過去1年間の行動日数についても尋ねています。

2016年の調査結果をみると、「スポーツ観覧」の平均行動日数は20.5日となっています。他の鑑賞・見学するような趣味・娯楽よりも平均行動日数が多くなっています。例えば、「音楽会などによるポピュラー音楽・歌謡曲鑑賞」は9.7日となっていますので、その約2倍の日数となっています。

したがって、「スポーツ観覧」については「行動者率は平均的であるものの、平均行動者日数は多い」という特徴がみうけられます。好きなチームの応援のために何度も競技場等に足を運ぶ人が多いのではないでしょうか。

 

行動者率と平均行動日数 

 

感想

スポーツ観覧の行動者率が新潟県は第43位だったという結果には、少々驚きました。先ほども述べたとおり、サッカーやバスケットボール、野球などのチームの本拠地が新潟県内にはありますので、最近、応援に行っていない方は久しぶりに足を運んでみてはいかがでしょうか。