アンケート調査からみたTPP発効による新潟県内企業への影響

こんにちは。新潟経済社会リサーチセンターの神田です。

前回のブログでは、昨年10月に大筋合意に至ったTPP(環太平洋パートナーシップ)協定の概要についてご紹介しました。今回は、県内企業1,000社を対象としたアンケート調査「15年下期新潟県企業動向調査」(調査期間:11月下旬~12月上旬)から、TPP発効による県内企業への影響に関する調査結果について、その一部をご紹介したいと思います。

 

 

 

TPP発効後の県内企業への影響は?

調査結果をみると、「分からない」の回答割合が35.5%と最も高くなりました。次いで、「影響はない」が29.0%、「どちらとも言えない」が26.8%となり3割近くに達しました。

一方、「プラスの影響の方が大きい」が6.3%、「マイナスの影響の方が大きい」が2.3%と、いずれも回答割合は低く、TPP発効後の自社への影響を必ずしも捉え切れていない状況がうかがえます。

 

▲TPP発効後の影響

▲TPP発効後の影響

 

TPPへの対応では、「現時点では考えていない」が9割

TPP発効後における対応(複数回答)では、「現時点で対応は考えていない」が9割にのぼっています。これに対して、「TPP参加国への輸出拡大」が2.2%、「TPP参加国からの輸入拡大」が1.6%、「TPP参加国の企業との連携」が0.6%、「TPP参加国に拠点を設立」が0.3%にそれぞれとどまっています。

 

▲TPP発効後の対応

▲TPP発効後の対応

 

終わりに

今回大筋合意に至ったTPP協定には、大企業だけではなく、これまで輸出入取引や現地法人設立といった海外展開を躊躇してきた中堅・中小企業にとってもメリットを享受できる様々な内容が盛り込まれています。例えば、税関手続きの迅速化や簡素化、電子商取引や農産品の地理的表示などの知的財産に関するルールの整備化などが、今後進んでいく予定です。

今回のアンケート調査結果からは、現時点ではほとんどの県内企業がTPP発効後の対応策を決めかねている状況が明らかとなりましたが、TPPのメリットを存分に活かしながら、貿易取引の拡大、海外展開の促進などを通じて、企業の成長に繋げていってほしいと思います。