TPP11が、いよいよ12月30日に発効されます

 

こんにちは。新潟経済社会リサーチセンターの神田です。米国を除く11カ国による環太平洋パートナーシップ協定(TPP11)が、いよいよ12月30日に発効されます。

 

 

TPP11の主な合意内容

TPP11の主な合意内容をみると、日本からの輸出では、工業製品は99.9%、農産物は98.5%の品目で関税が最終的に撤廃されます。代表的な工業製品のひとつである自動車は、カナダが「乗用車」にかけている6.1%の関税が5年目に撤廃するほか、ベトナムが3,000cc超の乗用車にかけている80%の関税が10年目に撤廃されます。農産物では、カナダが牛肉にかける26.5%の関税が6年目に撤廃されるほか、マレーシアがコメにかけている40%の関税が11年目に撤廃されます。

一方、日本への輸入では、ニュージーランドからのチーズやバターなどの乳製品について低関税の輸入枠を新たに設定するほか、オーストラリアからのコメ、小麦についても日本への無関税の輸入枠を段階的に拡大することとなっています。

 

年内発効による恩恵

TPP11では、物品の関税率は原則1年ごとに引き下げられることとなっています。日本以外の参加国は年初(日本は年度初)を関税引き下げの基準としているため、12月30日、31日が「発効1年目」とみなされ、2019年1月1日からは「2年目」の税率が適用されることとなります。

19年1月中旬とみられていた発効が年内となったことで、日本製品の関税率が当初の想定よりも早く引き下げられるため輸出増につながることが見込まれます。

 

 

TPP11が及ぼす効果は?

関税が即時撤廃もしくは段階的に引き下げられることで貿易取引が活発化することが期待されます。一方、関税以外の分野では、新興国を中心に金融や流通、サービスなどで投資規制が緩和されるほか、通関手続きが簡素化されるなど、域内の企業はビジネスが展開しやすくなるものと思われます。

なお、政府の公表によると、TPP11発効による経済効果は、日本の国内総生産(GDP)を7.8兆円(1.49%)押し上げるほか、約46万人の雇用を新たに創出すると試算しています。

 

おわりに

TPP11の発効により、世界の国内総生産(GDP)の約13%を占め、総人口で約5億人を抱える巨大な自由貿易圏が誕生します。モノやサービス、投資の自由化などがアジア太平洋地域における成長力を高め、ひいては世界経済の底上げにつながることを期待したいと思います。