なるほど!今後の観光まちづくりで気を付けたい点とは?

 

こんにちは。新潟経済社会リサーチセンターの江口です。

先日、六日町商工会様の全国展開支援事業「観光プラン作成事業」について、ご紹介しました。今日はその2回目です。観光地域づくりプラットフォーム推進機構 会長 清水慎一氏の講演レポートをお届けします。

 

清水愼一先生のご講演

▲当日の講演風景

 

これからの観光振興に必要なこと

清水氏の講演内容は下記の通りです(講師ではなく、あくまでも私なりの解釈です)。

 

 

◆地域の一部の人しか潤わない観光はやり方が間違っている。地域全体が潤う必要がある。例えば、旅館に宿泊者が訪れても地元商店街にその人たちが流れなければ意味がない。

◆観光によって「まち」が強くなる。観光地と商店街が連携することで、賑わいが生まれた地域は全国各地にある。商店街を観光にどう結びつけるか?という視点が大切である。

◆だから、観光協会や旅館組合だけではなく、商工会や商店街組合が一緒に行動することが必要である。もちろん、「まち」だけではなく、地域の資源すべてを観光に結びつけることが不可欠である。

◆一方、今のインバウンドは飲食と買い物が圧倒的に重視されている。ただし、いずれ四季の体感、自然景観などへと外国人旅行者の嗜好は変わっていく。つまり、富士山を含んだ東京~大阪を結ぶ、いわゆるゴールデンルートから地方都市へと観光に出かける時代がやってくる。

◆魚沼地域は資源が豊富である。しかし、新潟県内の旅館・客室稼働率は23.6%と47都道府県中の最下位である(2014年・年間)。危機意識をもって行動しなければならない。

◆その際は、旅館関係者だけでなく、地域全体で集客する必要がある。なぜなら、温泉だけではリピーターにならないからである。様々な体験プランなどを提供する必要があり、そのためには地域全体で連携する取り組みが不可欠である。

◆これからは、その地域にしかない自然、歴史、伝統文化、食、暮らしなどを五感で楽しみたい、そんなニーズが強くなっていく。また、自動車ではなく、歩いて楽しみたいとのニーズも強い。

◆そこで、「地域にあるものは何でも観光になる」「全ての資源を観光に活かそう」とする考えが必要となる。また、お金をしっかりと稼ぐ仕組みや工夫も欠かせない。上手くいっている地域は、どこも一生懸命に工夫をし続けている地域である。

 

以上が私の心に強く残った点でした。全国の様々な取り組みを事例中心にお話され、とてもわかりやすい内容でした。特に、お金を稼ぐ仕組みや工夫の大切さを強調されていた点にとても共感できました。

 

 工夫している地域と、していない地域の違いとは?

講演後、清水先生に一つ、質問をいたしました。

「工夫している地域と工夫できていない地域の違いは、何なのでしょうか?」

それに対するご回答は実に明確でした。

「様々な人たちが集まり、議論しているかどうかです」

「普通は、なかなか集まれない。自分の目先の仕事で手一杯です。しかし、工夫している地域は手一杯ながらも、定期的に集まって地域活性化に向けた話し合いをしています。しかも、観光協会、商工会といった枠組みにしばられずに、様々な人たちが集まっています」

とのことでした。

成果・実績を早く手にしたいので、一般的に面倒くさい会議は、どの地域も避けがちです。でも、上手くいっている地域ほど、途中のプロセスを重視していることが理解でき、とても有意義な聴講となりました。