冬の定番料理!鍋やおでんの消費動向は?

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

寒い日が続いていますので、鍋やおでんなどを食べる機会が多いと思います。そこで、冬になると、鍋やおでんがどの程度、好まれるのかを家計支出の面から調べてみましたので、今日はその結果をご紹介したいと思います。なお、外食による支出は除外しています。

 

鍋 消費量

 

鍋やおでんの消費動向

鍋やおでんの消費動向については、総務省「家計調査」を使って確認していきましょう。なお、「家計調査」の見方については、こちらの投稿をご確認下さい。

 

年間支出金額の推移

「家計調査」には「鍋」や「おでん」という支出品目がないため、使用される具材への支出金額から類推したいと思います。ただし、鍋やおでんに入れる具材といえば白菜・春菊といった野菜もあれば、鮭やタラなどの魚介類もあり、挙げていけば際限がありません。

そのため、今回は家計調査の調査対象品目の中から、比較的分かりやすいと思われる①揚げかまぼこ(さつま揚・いか巻などを含む)、②油揚げ・がんもどき(薄揚げ・厚揚げなどを含む)、③こんにゃく(さしみこんにゃく・糸こんにゃく・しらたきなどを含む)、④そうざい材料セット(店頭売り・宅配を問わず、夕食材料セット・おでん材料セット・鍋料理の材料セットなどを含む)の4つに限定して調べてみました。

 

おでん

 

まずは、「揚げかまぼこ」「油揚げ・がんもどき」「こんにゃく」「そうざい材料セット」に対する1世帯当たりの年間支出金額の推移を確認します。

下のグラフのとおり、この10年間の推移をみると、「そうざい材料セット」は振れ幅が大きいながらも概ね緩やかな減少傾向をたどっていますし、その他の品目もやや減少傾向で推移しています。もしかしたら、自宅ではなくお店等で食べる機会が増えていることや食生活の洋風化などが影響しているのかもしれません。

なお、2017年の1年間に限ると、この4品目の中では、「油揚げ・がんもどき」と「そうざい材料セット」がほぼ同じ支出金額となっており、以下「揚げかまぼこ」「こんにゃく」の順となっています。

 

鍋やおでんの消費支出の推移

 

月別の支出金額

それでは月別の支出金額を確認してみましょう。

鍋やおでんの利用だけではありませんが、やはり冬場の支出金額が大きくなっています。4品目とも支出金額は7月が最も低く、12月が最も高くなっています。特に「そうざい材料セット」と「こんにゃく」は7月の約2.5倍の金額となっています。

 

鍋やおでんの消費支出の月別

 

年代別の支出金額

さらに、2017年の支出金額を世帯主の年齢階級別にみると、「揚げかまぼこ」「油揚げ・がんもどき」「こんにゃく」への支出金額および消費支出全体に占める割合は、年代が上がるほど概ね高くなる傾向にあります。

一方、「そうざい材料セット」は30~39歳、40~49歳で高くなっいます。これは「そうざい材料セット」に店頭売り・宅配を問わず、夕食材料セットが含まれており、その利用者が共働きをしている世帯などで多いことが影響しているのかもしれません。

 

揚げかまぼこ・油揚げの年代別消費金額

 

こんにゃく・そうざい材料の年代別消費金額

 

地域別の消費ランキング

参考までに1世帯あたりの年間支出金額(2015年~2017年平均)を都道府県庁所在市(政令指定都市を含む)別¹にまとめたものが下の表です。

「揚げかまぼこ」への年間支出金額は四国や九州地方の自治体、「油揚げ・がんもどき」は北陸や関西地方の自治体、「こんにゃく」は東北地方の自治体が上位となっており、やや地域性が感じられる結果となっています。一方、「そうざい材料セット」は北陸や四国地方の自治体が多くみられます。

 

揚げかまぼこ・油揚げの都道府県別消費金額

 

 

こんにゃく・そうざい材料の都道府県別消費金額

なお、私たちが住む「新潟市」は「油揚げ・がんもどき」で9位、「こんにゃく」で4位、「そうざい材料セット」で9位となっており、比較的、鍋好き・おでん好きな地域なのかもしれません。ただし、「揚げかまぼこ」は43位にとどまっています。

 

まとめ

使用される具材への支出額から類推すると、鍋やおでんへの支出はやはり冬に多くなっているようです。

また、支出面からみると、地域によって使用する具材には地域性が感じられました。当然ながら、それぞれの地域に、個性的で魅力的な鍋やおでんがあることが背景にはあると思われます。

 

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¹

都道府県庁所在市(政令指定都市含む)の結果はサンプル数が少ないため、参考として記載しました。必ずしも実態を反映しているとは限りませんので、ご注意下さい。