余暇として楽しんでいるスポーツの人気ランキングは?

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

このブログで投稿する際にいつも感じることですが、物ごとの実態を把握する際には、自分の感覚だけではなく、データで確認することが大切です。しかも、可能ならば複数のデータを組み合わせて丹念にみることが重要です。

そこで、今日は同じような質問をしている2つの調査を比較して、それぞれに違いがあるかどうかを確認した結果をご紹介したいと思います。具体的には、余暇としてどんなスポーツを楽しんでいるのか?を尋ねた調査結果をお知らせいたします。

 

スポーツ人口

 

社会生活基本調査とレジャー白書とは?

使用する調査は総務省『平成28年社会生活基本調査』と、日本生産性本部 余暇創研『レジャー白書2017』です。どちらの調査も過去1年間にスポーツをおこなった人の数(割合)を調べています。

このうち、『成28年社会生活基本調査』は5年に1度、全国の 10 歳以上の約 20 万人を対象にした大規模な調査です。調査員が調査世帯ごとに調査票を配布し,後日、取り集めて実施しています。

一方、日本生産性本部 余暇創研『レジャー白書2017』は毎年、15歳以上の79歳以下の約3,000人を対象に、インターネットを活用して調査をしています。

 

社会生活基本調査の結果

まずは、総務省『平成28年社会生活基本調査』からみていきます。

余暇として楽しんでいるスポーツ(行動者率)を上位からみると、「ウォーキング・軽い体操」が第1位となっており、以下、「器具を使ったトレーニング」「ボウリング」「ジョギング・マラソン」「水泳」「登山・ハイキング」と続いています。

なお、総務省『平成28年社会生活基本調査』では、過去1年間に該当するスポーツをおこなった人(10歳以上)の数を「行動者数」と定め、10歳以上に占める「行動者」の数の割合を「行動者率」と呼んでいます。

 

スポーツの種類別行動者率

 

レジャー白書の結果

続いて、日本生産性本部 余暇創研『レジャー白書2017』の結果をみてみましょう。

余暇として楽しんでいるスポーツ(参加人口)を上位からみると、「体操(器具を使わないもの)」が第1位となっており、以下、「ジョギング・マラソン」「トレーニング」「水泳(プールでの)」「ボウリング」「サイクリング、サイクルスポーツ」と続いています。

なお、、日本生産性本部 余暇創研『レジャー白書2017』では、過去1年間に該当するスポーツを1回以上おこなった人の人口を「参加人口」とし、その割合を「参加率」と呼んでいます。

 

スポーツ部門の参加人口 2016年

 

2つの調査の共通点と異なる点

2つの調査では、スポーツの種類(種目)のくくり方に違いがあり、比較しにくいため、総務省『平成28年社会生活基本調査』のくくり方に、日本生産性本部 余暇創研『レジャー白書2017』の結果を近づけてまとめてみたのが、下の表です。

 

スポーツの種類別行動者率と参加人口

 

表をみると、順位・割合とも概ね同じ傾向となっています。調査対象数が大きく違っているため、順位・割合が異なると思っていたのですが、予想以上に同じような結果となりました。正直、ビックリしました。

一方、異なる点としては、以下の3つをあげることができます。

 

①「ウォーキング・体操(器具を使わないもの)」の割合が異なる

順位は両調査とも第1位で同じなのですが、レジャー白書の方が「ウォーキング・体操(器具を使わないもの)」の割合が約10ポイント高くなっています。

 

②「登山・ピクニック、ハイキング・野外散歩」の割合・順位が異なる

レジャー白書の方が「登山・ピクニック、ハイキング・野外散歩」の割合・順位とも高くなっています。レジャー白書では登山・ハイキングに加え、ピクニック・野外散歩まで含めて範囲を広くとっているからかもしれません。

 

③「ジョギング・マラソン」の割合が異なる

レジャー白書の方が「ジョギング・マラソン」の割合・順位とも高くなっています。

 

まとめ

以上のような3つの相違点が生まれた背景には、調査対象者の行動が実際に異なっていたほか、種目のくくり方の違いなどがあるのでしょう。

しかし、先ほど述べた通り、予想以上に共通点が多かったという印象です。つまり、2つの調査とも同じような結果になったということは、それだけ実態を正確に表しているのだろうと推察されます。

正直なところ、複数のデータを比較するのは手間ではあるのですが、手間をかけただけの知見が得られるだと改めて実感する良い機会となりしまた。