統計から見るサッカーの競技人口の推移

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

サッカーのJリーグが先週土曜日(2月25日)に開幕しました(J1)。早くサッカーが見たいとワクワクして、この日を待っていたサポーターも多いと思います。初戦の結果はどうあれ、最終節の12月2日まで、選手の素晴らしいプレーを今年も数多く見たいものです。

そこで、今日はサッカーに関する統計をご紹介したいと思います。具体的には、サッカーの競技人口などについて、お知らせいたします。

※日本生産性本部「レジャー白書2017 」の出版などにより、参加人口などのデータが更新されたため、2017年10月17日に一部のデータや表現を修正・追加いたしました。

 

サッカー 競技人口

 

サッカーの参加人口

まずは、サッカーを楽しむ人の数をみていきましょう。

そのため、日本生産性本部「レジャー白書2017 」を活用させていただきます。「レジャー白書」は1979年から毎年実施されている歴史のあるデータです。調査方法や用語の説明などについては、こちらの「明日は映画の日~レジャー白書からみる映画の特徴~」で確認してみて下さい。

「レジャー白書」によると、1年間に1回以上、当該スポーツをおこなった全国の人口を表す「参加人口」は、下の表の通りとなります。このうち、サッカーの参加人口は2016年で480万人とスポーツ部門では第14位となっています。

 

スポーツ部門の参加人口 2016年

 

なお、この表にはありませんが、フットサルの参加人口が2016年で150万人となっています。サッカーとフットサルを両方される人もいらっしゃるとは思いますが、参考のためにサッカーとフットサルの参加人口を合わせると、630万人に達します。第10位のゴルフ(練習場)並みの規模となります。

 

サッカーの参加人口の推移

続いて、サッカーの参加人口の推移を確認してみます。

この10年間でみると、緩やかな減少傾向をたどっています。同じ球技であるバレーボールやバスケットボールとほぼ同じ傾向で推移しています。人口の減少などが影響しているのかもしれません。ただし、近年では下げ止まりの兆しもうかがえます。

 

球技の参加人口・2016年

 

サッカーの性・年代別の参加率

さらに、サッカーを1年間に1回以上おこなった人(回答者)の割合を示した参加率について、2016年時点で性・年代別に明らかにしたのが下の図です。

 

サッカーの性・年代別参加率・2016年

 

図をみると、男性10代の参加率が極めて高くなっています。男性10代に限ると、スポーツ部門では「ジョギング、マラソン」に次いで第2位の参加率となっています。

ただし、残念ながらその後、年代が上がるにつれて参加率は下がっていきます。個人で気軽にできるスポーツに比べて、団体スポーツであり、かつ体力的に激しいスポーツであるため、やむを得ない面があるのかもしれません。

 

サッカー選手登録数の推移

以上で確認した参加人口は余暇活動の側面もあることから、続いて競技として参加している人口をみていきたいと思います。

公益財団法人日本サッカー協会(JFA)では、JFAへのチーム登録および選手登録のデータを公開しています。「JFA主催大会や各地域/都道府県の各種大会へ出場するためには、チーム登録および選手登録が必要」となっています。したがって、下記の図で示した「サッカー選手登録数」とは、本格的に競技としてサッカーに取り組んでいる人数を表したものと思われます。

 

サッカー選手登録数の推移・2016年

 

図をみると、サッカー選手登録数、いわば競技人口は緩やかな増加傾向にありましたが、2014年をピークにやや減少し始めています。なお、2016年度で93万7,893人となっており、参考までに先程の参加人口480万人と比べると、参加人口のうちの約20%が競技人口に当たるとの計算になります。

また、サッカー選手登録者数の内訳をみると、12歳未満の選手である「第4種」が最も多く、約29万人と全体の約3割を占めています。

続いて、15歳未満の選手である「第3種」が約26万人となっています。以下、18歳未満の選手である「第2種」が約18万人、年齢制限のない「第1種」が約15万人、40歳以上の「シニア」が約3万人、「女子」が約2万8,000人となっています。

一方、長期的な推移をみると、概ね12歳未満の選手である「第4種」、15歳未満の選手である「第3種」、18歳未満の選手である「第2種」、さらには40歳以上の「シニア」や「女子」が増加する一方、年齢制限のない「第1種」が減少しています。

全体的には、小学校でサッカーを本格的に始め、その後、中学校から高校へと裾野が広がっている様子がうかがわれます。

 

都道府県別のサッカー選手登録者数

2016年度のサッカー選手登録者数を都道府県別にみると、下の表になります。

 

サッカー選手登録数・都道府県別・2016年

 

表をみると、東京都が最も多く、以下、埼玉県、神奈川県、千葉県と続いています。なお、私たちが住む新潟県のサッカー選手登録者数は第22位。人口に比べて、登録者数は少なくなっています。

 


 

【追記(2017年5月23日)】

部活動の人数 スポーツ競技種目別の人気ランキング【中学生編】(2017年5月17日)

部活動の人数 スポーツ競技種目別の人気ランキング【高校生編】(2017年5月22日)

の投稿に伴い、中学校と高校での競技別生徒数について、年度別推移を調べてみたので、念のため、下記のとおり、お知らせいたします(男子のみ)。

詳細は上記投稿をご確認下さい。

 

中学校 部活 競技別推移 男子

 

高校 競技別スポーツ 推移 男子

 

まとめ

サッカーについては、参加人口のうちの約2割が競技人口に当たるとの計算となりました。競技力の向上といった点では、競技人口を増やしていくことがもちろん大切になると思われます。

また、下の図の通り、J1リーグの入場者数は3年連続で増加しているものの、Jリーグ全体の入場者数をより一層増やすといった観点では、サッカーに親しむ人、すなわち参加人口を増やしていくことも重要となるでしょう。つまり、競技人口も参加人口も双方とも増やしていくことが不可欠なのだと思われます。

 

jリーグ入場者数・観客数

 

なお、長期的にみると、小学生のサッカー競技人口が増加傾向をたどっている背景には、サッカー関係者の組織的な工夫や努力が感じられます。また、その工夫や努力がしっかりと実を結んでいることが今回のデータを見ることで確認できました。

ただし、少子化の影響もあるのか、12歳未満の選手である「第4種」のサッカー選手登録者数が過去最高だった2013年度をピークに、3年連続で減少している点が少し気になります。再び増加することに期待したいところです。

 

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【追記(2017年10月17日)】

日本生産性本部「レジャー白書2017 」の出版や公益財団法人日本サッカー協会(JFA)のデータ更新により、一部のデータや表現を修正・追加いたしました。