県外からの海水浴のお客さんに支えられる新潟県の海

 

新潟経済社会リサーチセンターの小林です。

今年も梅雨が明け、夏本番を迎えつつあります。夏の代表的なレジャーの一つに海水浴がありますが、近年の全国・新潟県内における海水浴客数の動向については「減少する海水浴客-新潟県で人気の海水浴場は-」「7月16日の『海の日』を前に、海水浴の参加人口を確認」をご確認下さい。この2つの記事では、新潟県内における海水浴客数が緩やかな減少傾向にあることをお知らせしています。

また、「7月16日の『海の日』を前に、海水浴の参加人口を確認」では、新潟県の海で海水浴を楽しむ人は県外からのお客さんが多いことを示しています。そこで、全国的な海水浴の状況をふまえながら、新潟県における海水浴客のなかの県外客の動向をみていきたいと思います。

 

 

平均活動回数は横ばいも、参加率は半減

「7月16日の『海の日』を前に、海水浴の参加人口を確認」にて触れているとおり、公益財団法人日本生産性本部「レジャー白書」をみると、海水浴の年間平均活動回数は概ね2回、年間平均費用は概ね2万円で、近年横ばいで推移しています。つまり、海水浴に行く人が海水浴に出かける回数と使う費用自体はほとんど変化がないということです。

その一方で、海水浴の参加率(調査年に海水浴に行った人)は年々低下傾向にあります。2016年は7.3%と10年前(06年)の16.8%からほぼ半減しています。全国的にみて、海水浴を楽しむ人の割合が低下し、結果として海水浴に行く参加人口も10年から16年にかけてほぼ半減しています。

 

県外客の減少率は小さい

新潟県「新潟県観光入込客統計」「海水浴客入込状況」をみると、各年の新潟県の海水浴客の構成比は県内客が6割に対して、県外客が4割となっています。14年~16年の間は、県外客が6割を若干下回りましたが、17年には再び6割を超えました。

また、県内客と県外客の増減状況(10年~17年の前年比の平均)をみると、県内客が6.3%減となっているのに対し、県外客は4.8%減と県外客の減少率の方が小さくなっています。その結果、10年の客数を100とした指数でみると、17年の県内客は55.3、県外客は62.4と県外客の落ち込みが少ないことが改めて分かります。

さらに、新潟県「平成28年新潟県観光入込客統計」の「海水浴場入込客数上位10か所」をみると、柏崎市や上越市、新潟市などの海水浴客数が10万人以上の市町村の海水浴場が上位を占めており、多くの県外客が訪れる海水浴場でもあるようです。

 

 

まとめ

以上のように、全国・新潟県いずれにおいても海水浴客は減少傾向にあるようです。その一方で、新潟県に海水浴で訪れる県外客は多く、県内客に比べて減少率も小さくなっています。つまり、新潟県にとって海や海水浴は、冬期の雪やスキーと並んで県外からお客さんを呼び込める大きな財産であることを改めて考えさせられたデータでした。

したがって、これまで以上に近隣県を中心とした県外客に新潟県の海をPRしていくことが有効とみられます。同時に、海水浴をきっかけに、せっかく新潟県まで足を運んで下さった県外のお客さんに対し、単に海水浴だけでお帰りいただくのではなく、海水浴以外の新潟県ならではの楽しみを伝えていくことが重要と思われます。