小規模旅館業の生産性の差は?

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

私どもの機関誌「センター月報」では、毎月、井門観光研究所の井門隆夫先生より、地域活性化や観光振興などに役立つヒントやアイデアなどをご紹介いただいております。

今月の「センター月報12月号」では、小規模旅館業の生産性を上げるためのヒントについてご説明いただきました。本日はその原稿の一部をご紹介いたします。

 

旅館の生産性の差

 

ペーパーレスシフト

 

現在、小規模旅館業の生産性の差は何に起因するのかについて調査をしている。訪日外国人旅行客を受けているか、効率的な勤務シフトにしているか、その要素は様々であるが、ひとつだけおそらく明らかであろう要因がある。それが「デジタル化」のレベルだ。

さすがにインターネットやメールでの予約を受けない旅館は少数派になったと思うが、インターネット予約のメール通知は、まだ多くの旅館でファックスに転送されて紙で出力される。メールをわざわざファックスでプリントする必要があるのかと思うのだが、出力された予約通知を「紙の予約台帳」に書き写すためだ。万一トラブルになったときも、紙のエビデンスを残していると探しやすいという理由もある。

ペーパーを残す理由は、社内の誰でも対応できるためという事情もある。もしパソコンやタブレットになったら、ごく一部の社員しか対応が難しい。また、そもそもそうしたデバイスを買うための費用もばかにならない。

若旦那や若女将はタブレット端末で予約を管理し、社長や調理場はそれぞれ台帳管理しているという旅館も少なくない。

しかし、こうしたアナログを残す旅館と、完全にデジタル化・ペーパーレス化した旅館の生産性には差がみられる。後者の多くは、異業種経験のある30代経営者という共通点がある。

地方創生をめざすうえで、地方企業の生産性をいかに高めるかという議論や研修会が各地で開催されているが、まずそうした研修会からペーパーレス化、デジタル化に対応していくことを勧めたい。

「紙の新聞を読みなさい」、「メモはノートにつけなさい」。そういって紙に埋もれていた私たち世代こそ改める時代になっているのではないだろうか。来年こそ、メモ帳のデジタル化に挑戦してみることにしよう。

 

井門隆夫(2018)「観光イノベーションで地域を元気に 第21回」『センター月報』2018年12月号

 

 

感想

私自身を振り返ると、書籍は紙でなく電子書籍で読んでいますが、予定を付けるダイヤリーはアナログの手帳のままです。今回の原稿を機会に、来年は予定をデジタルで管理しようかと迷い始めています。