レポートや論文を書く際におすすめする書籍

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

弊財団では人事異動などもあり、春から新たな研究員を迎えております。新任研究員に対しては、レポートなどをまとめる際に参考となる書籍を幾つか紹介しています。研究員以外にも役立つ場合があると思いましたので、今日は特に参考となる書籍をお知らせいたします。

もちろん、レポートの書き方については、様々な書籍が数多く出版されていますので、特に初心者にとって分かりやすいと個人的に感じた書籍を幾つかの観点からご紹介していきます。

 

レポート 本 おすすめ

 

木下是雄氏著『レポートの組み立て方』 (ちくま学芸文庫)

次におすすめする書籍は、成川豊彦氏著【決定版】成川式 文章の書き方』 (PHPビジネス新書)です。

より分かりやすい文章となるように、ひじょうに細かな表記方法について、詳しく解説されている点に特徴があります。「この場合はどのように表記するのだったかな?」と迷った時に、辞書のように調べるために、月に何度も使用しています。

特に間違って使用しがちな事例が数多く記載されているので、とても重宝しています。例えば、次のような使い方について説明されています。

 

選択の接続詞は、「または」を使う

(中略)

①10万円以上の物品を購入する場合は、課長または部長の決済が必要だ。

(中略)

③帽子の色は、黄色、水色、または緑色の中から選んでください。

(中略)

3つ以上の語句の中から選択する場合は、最後の語句を「または」で結び、その前に読点を打つ(例③)。
▶読点を打たないと、3つ以上の語句のそれぞれが並列にならないから。
「黄色、水色または緑色」と書くと、「黄色に加えて、水色と緑色のどちらか」という意味にも解釈できる。

成川豊彦(2010)『【決定版】成川式 文章の書き方』PHPビジネス新書 p.211

 

藤沢晃治氏著『「分かりやすい表現」の技術』(ブルーバックス)

続いてご紹介する書籍は、藤沢晃治氏著「分かりやすい表現」の技術―意図を正しく伝えるための16のルール』 (ブルーバックス)です。

レポートの書き方を説明した本ではありませんが、「分かりやすい」とはどういうことなのか?について、街で見かける看板や書籍の目次などの事例を見ながら学べる本です。紹介されている写真や図をながめていると、「分かりやすい」と「分かりにくい」の違いが実感できるようになります。

また本書には、分かりやすい表現となるための具体的なチェックポイントが数多く説明されています。それと同時に、受け手にとって優しい=整理しやすい情報発信に向けて、送り手がいかに気配りできるのか?を重視し、この点が繰り返し述べられています。

 

「親切心」「おもてなしの心」が「分かりやすい」の真髄です。大事なお客様をもてなすような心遣いで、できるだけ情報を整理し、情報の受け手を軽減してあげましょう。

藤沢晃治(1999年)『「分かりやすい表現」の記述―意図を正しく伝えるための16のルール』 ブルーバックス p.173

 

野村進氏著『調べる技術・書く技術』(講談社現代新書)

最後にご紹介する書籍は、野村進氏著調べる技術・書く技術』 (講談社現代新書)です。

ノンフィクションの書き方について説明した本ですが、レポートを書く際にも応用できる内容となっています。テーマの決め方に始まり、資料の集め方、取材のやり方、原稿の書き方まで解説されている幅広い内容となっています。

中でも、取材のやり方、特にどのようにして面談のアポイントを取るのか、そして面談時の質問項目、メモのとり方まで細かく説明されています。取材が伴うようなレポートを作成する際には、とても参考になると思われます。

その一方で、面識のない方とお会いする際には期待もあれば不安もあります。そんな不安を和らげてくれる箇所も少なくありません。

 

斎藤の言う「エイッと踏み越える」ことができるかどうかで、取材や作品の出来不出来が決まってしまう。いや、それどころか、その書き手の将来が決まってしまうことさえある。

(中略)

私の場合、「エイっと」踏み出して後悔したことは一度もない。

野村進(2008)『調べる技術・書く技術』講談社現代新書 p.67

 

まとめ

今回、全ての書籍を改めて読み直してみました。案の定、書籍で書かれていることのほとんどができていませんでした。どうしても自己流になってしまいがちなので、こうした書籍は何度も何度も繰り返して読み続けなければならないと実感いたしました。