全国と新潟県における労働生産性の現状 ― サービス産業は製造業を下回る ―


新潟経済社会リサーチセンターの銀山です。 「製造業に比べると、サービス産業※の労働生産性は低い」と耳にすることがあります。そこで、今回は各種統計などで全国と新潟県の労働生産性の状況を確認したいと思います。

 

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※本記事におけるサービス産業とは、飲食業や宿泊業などのほか、卸・小売業や運輸業などを含む、いわゆる第3次産業全般を指します

労働生産性とは

労働生産性には様々な定義や計算方法があるものの、経済産業省「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」をみると、労働生産性を「1人当たりの付加価値額」と定義しています。「1人当たりの付加価値額」は「付加価値額(営業利益と人件費と減価償却費の合計)」を「従業員数(もしくは労働時間数)」で割って算出されます。

労働生産性には様々な定義や計算方法があるものの、経済産業省「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」をみると、労働生産性を「1人当たりの付加価値額」と定義しています。「1人当たりの付加価値額」は「付加価値額(営業利益と人件費と減価償却費の合計)」を「従業員数(もしくは労働時間数)」で割って算出されます。

全国の労働生産性の推移

内閣府「国民経済計算」をもとに当センターで全国の労働生産性(付加価値額を労働時間時間数で割ったもの、実質)を算出すると、1995年を100とした場合、2017年には全産業で118.9に上昇しています(図表1)。業種別にみると、製造業が170.1となり大幅に上昇しています。一方、サービス産業は105.3にとどまっており、製造業との差は拡大しています。

図表1 全国の労働生産性(実質)の推移

(資料)内閣府「国民経済計算」をもとに当センターにて作成
(注)使用するデータ・対象期間などによって、サービス産業の労働生産性が低いといえるかどうかは微妙との意見もある

全国と新潟県の労働生産性の比較

総務省「平成28年経済センサス」をもとに2016年の全国の労働生産性(付加価値額を事業従事者数で割ったもの)をみると、全産業では536万円となっています(図表2)。業種別でみると、製造業は660万円である一方、サービス産業は506万円となり、製造業を154万円下回っております。 同様に、2016年の新潟県の労働生産性をみると、全産業で436万円、製造業で506万円、サービス産業で405万円となっており、総じて全国を下回る状況にあります。

 

図表2 全国と新潟県の労働生産性(事業従事者1人あたりの付加価値額)の比較(2016)年

(資料)総務省「平成28年経済センサス」

まとめ

統計で確認すると、全国・新潟県ともに、サービス産業は製造業に比べて低い状況となっています。製造業ではロボット化やIT化による省力化・自動化などを進めてきたことが要因となって、高い数値を実現できているのではないでしょうか。一方、サービス産業は全産業と比べても低い水準となっています。さらに、新潟県の労働生産性は全国とくらべ総じて低い水準となっています。

そこで、当センターでは「サービス産業における労働生産性向上のポイント」というレポートをまとめました。サービス産業で労働生産性を向上させている県内外の取り組み(株式会社 欧州ぶどう栽培研究所、アクシアル リテイリング株式会社、株式会社 陣屋)、3事例を詳細に紹介しているほか、労働生産性を向上させるポイントなどを紹介しています。

事例などを詳しく知りたい方は、「センター月報2019年6月号 サービス産業における労働生産性向上のポイント」をご覧ください。