セミナーを活用した見込客の発見方法とは?

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

私どもの機関誌「センター月報」では、毎月、ビシネス心理学講師 酒井とし夫氏より、商売に役立つ心理学的なヒントやアイデアなどをご紹介いただいております。

今月の「センター月報2月号」では、「セミナー」を活用した見込客の発見方法について、ご説明いただきました。本日はその原稿の一部をご紹介いたします。

 

商売繁盛心理学

 

商売で一番難しいこと

 

10年以上前にランチェスター経営戦略の第一人者である竹田陽一先生から次のことを教えていただきました。

「商売で一番難しいことは市場に存在する自社商品に関心の高い見込み客をみつけ出すことである」

つまり、ペットショップ経営者であれば市場にいる犬や猫や動物の好きな人で、ペットを買いたい気持ちのある人を特定するのが難しいということ。

エステサロンの経営者であれば市場にいる脱毛のことで悩んでいたり、痩身や美容に興味のある人を特定するのが難しいということ。

シニア向けの海外ツアーを中心に販売している旅行会社の経営者であれば市場にいる海外旅行に関心の高いシニアを特定するのが難しいということ。

行政書士の先生や税理士の先生であれば市場にいる相続対策や節税で困っている人を特定するのが難しいということ。

結婚式場の経営者であれば市場にいるこれから結婚式を挙げようとしている人を特定するのが難しいということ。

難しいというのは「労力と費用と時間がかかる」ということです。

数年前のこと、とある地方都市のホテルに宿泊しました。館内を歩いていたらホールでセミナーが開催されていました。入り口の看板には「初めての海外旅行セミナー」と書かれていて、セミナー会場には50名ほどの人たちがいました。

さて、その会場に居た人たちはどのようなことに興味を持った人たちでしょうか?

そうですね。「海外旅行」に興味のある人たちです。主催者は誰でしょうか?もちろん旅行会社です。つまり、このセミナーの主催者である旅行会社は商売で一番難しい「市場に存在する自社商品に関心の高い見込み客をみつけ出すこと」に成功しているわけです。

そのセミナーでは初めて海外に行く時に注意すべきこと、今人気のある観光スポット等が説明されたはずです。その後、初めて海外旅行に行く方向けに、企画されたパッケージツアーの説明がなされたはずです。

また、なぜここ数年、都市部で「相続対策セミナー」が多く開催されているのでしょうか?もちろん市場に存在する相続対策で困っている人を特定しているわけです。

そのセミナーでは相続問題事例や対策等が説明されるはずです。

主催者は誰でしょうか?お分かりになりますよね。

このような見込み客を集めるためのセミナーをフロントセミナーと呼びます。

さて、あなたの会社やお店でもフロントセミナーを開催してあなたの商品やサービスに関心のある人たちを集めるにはどうすればよいのでしょう。

(中略)

このようなフロントセミナーは、どんな業種の会社やお店でも開催することができます。あなたの会社やお店には話の上手な人がいませんか?商品やサービスのことを60~90分ほど上手く話せる人が一人くらいはいるはずです。

もし、あなたがペットショップ経営者なら市場にいる犬や猫や動物の好きな人で、ペットを買いたい気持ちのある人を特定するためにはどんなセミナーが開催できるでしょうか?たとえば前述の「初めての海外旅行セミナー」を応用して「親子で楽しく学ぶ!はじめてのペットの飼い方教室」を開催すれば、まだペットを飼った経験がないが飼ってみたいという気持ちを持っている親子が参加する確率が高いわけです。

税理士事務所や会計事務所であれば

「起業相談ミニセミナー」

「会社の節税ミニセミナー」

を無料で開催したらどんな参加者が集まるでしょう。

もし、物流会社が

「配送コストを10%削減する物流ミニセミナー」

を実施したらどんな人たちが集まるでしょう。

もし、広告制作会社が

「チラシの反応率を高めるデザインセミナー」

「売れるDMの作り方ミニセミナー」

を開催したら、会場にはどんな人たちが集まるでしょう?

もし、洋菓子店が

「休日に子供と作れる!簡単スイーツ教室」

を開催したら、会場にはどんな人たちが集まるでしょう?

もし、生花店が

「初心者でも大丈夫!簡単フラワーアレンジメントミニセミナー」

を開催したら、会場にはどんな人たちが集まるでしょう?

こういったセミナーは「セミナー自体の売り上げが目的」なのではありません。「自社の見込み客となり得る人たちを集めて今後も接触機会を作ること、その後に商品やサービスの購入へ誘導することが目的」なのです。

 

酒井とし夫(2018)「街でみつけた商売繁盛心理学 今すぐできる選りすぐりのアイデア 第23回」『センター月報』2018年2月号

 

感想

見込客に出会うことは、とても難しく、だからといって準備や熟考することなく、広告宣伝すれば良いというものでもありません。そこには当然、「工夫」が必要です。

今回は見込客に出会うための一手段として、「セミナー」や「教室」の活用をご提案いただきました。自社で取り入れることができるかどうか、一度、検討してみてはいかがでしょうか。