働き方改革関連法の施行により「年5日の年次有給休暇の確実な取得」が求められます

新潟経済社会リサーチセンターの神田です。

今回は、前回に続いて昨年7月に公布された働き方改革関連法のうち、改正法の柱である年5日の年次有給休暇の確実な取得についてご紹介するとともに、全国と県内における常用労働者の年次有給休暇の取得状況を確認したいと思います。なお、「働き方改革関連法」に関する詳しい内容については、厚生労働省のホームページをご覧ください。 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322.html

 

 

原則となる有給休暇の付与日数について

今回の法改正では、使用者は労働者が雇入れの日から6カ月間継続勤務し、その6カ月間の全労働日の8割以上を出勤した場合には、原則として10日の年次有給休暇を与えなければならないと定めています。

 

有給休暇付与日数



また、パートタイム労働者など、所定の労働日数が少ない労働者に対する年次有給休暇の付与日数は、法令で定められた所定労働日数に応じて比例付与されます。なお、比例付与の対象となる労働者は、所定労働時間が週30時間未満で、かつ週所定労働日数が4日以下、または年間の所定労働日数が216日以下の労働者となります。

 

パートタイムの有給休暇



全国の常用雇用者の年次有給休暇の取得状況

それでは、年次有給休暇の取得状況はどうでしょうか。厚生労働省が公表している「就労条件総合調査」において直近10年間の全国主要産業における常用雇用者1人あたりの年次有給休暇取得の推移をみると、製造業や医療・福祉が増加傾向にあります。なお18年は製造業が11.0日と最も多く、次いで医療・福祉(8.9日)、建設業(7.0日)などとなっています。

 

有給休暇の推移・全国

 

新潟県における年次有給休暇の取得状況

続いて県内における常用雇用者の年次有給休暇の取得状況の推移をみてみます。新潟県が公表している「新潟県賃金労働時間等実態調査」において主要産業の動向をみると、製造業や建設業、卸・小売業が増加傾向にあることを確認できます。18年は製造業が8.1日と最も多く、次いで医療・福祉(7.6日)、建設業(6.9日)などとなっています。同じく18年の年次有給休暇の取得日数を全国と比べると、主要産業すべてにおいて全国を下回っています。特に宿泊・飲食サービス業では他の産業と比べて取得日数が少ない状況にあります。


有給休暇の推移・新潟

 

まとめ

国は、年次有給休暇の付与について、労働者の心身のリフレッシュを図ることを目的に、原則として労働者が請求する時季に与えることを定めています。年5日の年次有給休暇の確実な取得に向けて、業務の見直しなどにより効率化を図りつつ、職場内で調整を図りながら計画的に休暇を取得することが一層求められます。