ズバッと解説!新潟県の人口減少問題のポイントとは?

 

こんにちは。新潟経済社会リサーチセンターの小林です。

先日のブログで「『まち・ひと・しごと創生』(地方創生)とは?」と題して、現在、全国的に注目を集めている地方創生の概略についてご説明いたしました。そのなかでも述べたとおり、地方創生を進める背景には、地方の人口減少をいかに食い止めるかという危機意識があります。

それでは、新潟県ならびに県内の市町村では、どのように人口が増減してきているのでしょうか?皆さんご存じの「国勢調査」を使って年齢別の人口の増減状況についてみてみたいと思います。今回は新潟県全体の動向から確認します。

 

5年前と5年後の人口データの差し引きから分かること

まず、「国勢調査」の結果から5歳階級毎の人口データを用意します。その次に、直近の調査結果である平成22年のデータから、その5年前の調査結果である平成17年のデータを引くのですが、その際、平成22・17年それぞれ同じ年齢階級同士のデータを引くのではなく、平成22年のある年齢階級のデータから、1つ下の(5歳若い)平成17年の年齢階級のデータを引きます。

具体的には、平成22年の「20~24」歳の階級データから平成17年の「15~19」歳の階級データを引くといった具合です。

それを年齢階級毎に行い、図示したのが下のグラフです。例えば、グラフ上の年齢「20~24」歳のデータは、平成22年の「20~24」歳から平成17年の「15~19」歳を差し引いたものを表します。

この計算により、当該年代の人が5年間でどれだけ転出入したのかが明らかになります。1人も新潟県に転入せず、1人も新潟県から転出しなければ、5年後の人口は変わりません。仮に100人のプラスとなれば、転出入の差し引きが100人(100人の転入超)であったということです。

 

高卒・大卒時点の転出超が続く

平成17年から平成22年にかけての増減が赤い線、平成2年から平成7年にかけての増減が青い線です。

いずれも高卒時点(15~19)、大卒時点(20~24)で転出超が際立っています。グラフはありませんが、昭和55年から平成2年にかけての増減状況も、この傾向と同じです。

つまり、30年以上前から、高卒・大卒時点で進学や就職を理由とした若者の人口が流出していたことになります。

 

新潟県のコーホート図

▲近年は「25~39」歳の年代のUIJターン者が縮小(クリックすると、鮮明に見えます)

 

Uターン者の減少が近年の人口減に拍車

ただし、赤い線と青い線のそれぞれのグラフの形状で一つだけ異なる所があります。それは、「25~29」「30~34」「35~39」歳の所です。青い線ではプラス圏内に入っているのに対し、赤い線ではほぼ±ゼロとなっています。

つまり以前は、それらの年代でUIJターンによる転入超がみられたものの、最近は転入超幅が大きく縮小しているのです。このことが若年層の転出超と相まって、新潟県の人口減に拍車をかけているものと考えられます。

今回は、新潟県全体の人口増減の状況についてみましたが、新潟県と他県との比較や県内の各市町村の状況について、今後ご紹介していきたいと思います。