3分でわかる!新潟県の賃金動向(2016年5月)

 

新潟経済社会リサーチセンターの銀山です。

当センターでは、独自に行っている 県内の企業様へのヒアリング調査やアンケート調査と、毎月発表される経済指標を通じて、 県内の景気動向を分析し基調判断を毎月おこなっています。

そこで、今日は2016年5月の基調判断を紹介します。

 

5月の基調判断:横ばいで推移している県内経済 ~公共投資は下げ止まっている~

○公共投資は持ち直している。

○個人消費は横ばいながらも一部に明るさがみられる。

○生産活動や住宅投資は横ばいで推移している。

○設備投資は弱含んでいる。

○総じてみると県内経済は横ばいで推移している。

詳しくは「グラフで見る県内経済」をご覧ください。

 

新潟県の賃金動向

先日、参議院選挙も近くなったということで、アベノミクスなどの政策効果の検証という目的で、新聞記者の方から県内の賃金動向についての取材がありました。そこで、今回は新潟県の賃金動向について、まとめたいと思います。

新潟県「毎月勤労統計」によると「現金給与総額」(規模5人以上)は、上昇傾向にありました(図表参照)。要因としては、2014年4月の消費税引き上げ以降、景況感の持ち直しなどから幅広い業種で賃上げが実施されたことなどが挙げられます。

しかしながら、2015年半ばから一進一退の状況となっています。要因としては、中国の景気減速や個人消費の伸び悩みなどを背景とした企業業績の悪化のほか、所定外労働時間の減少などが挙げられます。

 

新潟県の賃金指数の推移

▲図表.新潟県の賃金指数の推移

 

一方、物価変動の影響を考慮した「実質賃金(現金給与総額)」(規模5人以上)は消費税引き上げ以降、低下が続きました。要因としては消費税引き上げや、円安などにともなう物価上昇率が給与の上昇率を上回って推移したためです。ただし、消費税引き上げの影響が一巡した2015年4月以降は、概ね「現金給与総額」と同様に、一進一退の動きとなっています。

 

まとめ

足元では原油価格の下落にともなうガソリン価格や電気料金の低下により、消費者物価は2015年12月以降、前年を下回って推移しています。物価の下落は実質所得の増加要因となります。

ただし、所定外労働時間も2016年1月以降、前年を下回って推移しています。所定外労働時間の減少は所得の下押し要因となります。

このように現在はプラスとマイナスの要因が混在している状況にあるのと思われます。賃金は企業業績に大きく影響を受けます。今後、企業の業績が改善し、賃金が上昇することを期待したいところです。