3分で分かる!新潟県の景気動向(2019年8月)

新潟経済社会リサーチセンターの江口大暁です。 当センターでは毎月、新潟県経済の基調判断を発表しています。 当センターが独自に行っている県内の企業様へのヒアリング調査やアンケート調査と、毎月発表される経済指標を通じて、県内の景気動向を分析して判断をおこなっています。 そこで、8月の基調判断を紹介します。

 

書籍 本 感想 景気 経済

 

8月の基調判断:横ばいで推移している県内経済

〇公共投資は持ち直している

〇個人消費は緩やかに持ち直している

〇住宅投資は持ち直しつつある

〇生産活動は弱含んでいる

〇総じてみると県内経済は横ばいで推移している

8月は上記のとおり判断しました。詳しくは「グラフで見る県内経済」をご覧ください。

~新潟県内の公共投資の動向~

今月は基調判断を「持ち直しつつある」から「持ち直している」へ変更しました公共投資についてみていきたいと思います。まずは、東日本建設業保証株式会社が毎月公表している「前払金保証実績からみた公共工事の動向」をみると、7月の新潟県の公共工事請負金額は前年比16.4%増と3カ月連続で前年を上回りました。それぞれ内訳をみると、国などからの発注が前年よりも多かったようです。

また、4~7月までの累計請負金額の年度別推移をみても、2年連続で上昇していることがわかります。

なお、東日本建設業保証株式会社とは、国や地方公共団体が工事の着工資金として建設企業に支払う前払金を保証する事業などを主におこなっている会社です。

新潟県 公共工事請負金額

新潟県 公共工事請負金額(累計)

~地元建設業界の景気~

続いて、地元建設業界の景況感についてみていきたいと思います。東日本建設業保証株式会社などが四半期毎に実施している建設企業の経営動向調査である「2019年度第1回建設業景況調査(北陸版)」の結果をみると、工事受注(官公庁工事)について「良い」「やや良い」と回答した企業の割合から「やや悪い」「悪い」と回答した企業の割合に1/2を乗じた今期の受注総額BSIは▲8.0と前期(▲8.5)と比べて+0.5ポイント上回っています。そのため、業況等(地元建設業界の景気)BSIも▲1.5と前期(▲4.5)よりも+3.0ポイント改善しており、地元建設業界の景況感はやや持ち直しているようです。

2019年度第1回建設業景況調査(北陸版)

まとめ

足元の公共工事請負金額は18年12月に「国土強靭化基本計画」の見直しと「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」が閣議決定され、総事業費7兆円規模に達する予算が20年度までに計上されたことや、県でも19年度予算において「一段加速した防災・減災対策の推進」を重要項目として挙げ、公共工事関連予算が前年を大きく上回っていることなどから、前年を上回る推移が続いています。また、地元建設業界の景況感も足元では改善がみられます。

一方、地元建設業界の来期の業況等BSIや受注総額BSI(官公庁工事)をみると悪化が見込まれていることなどから、先行きについては予定通り公共工事の予算が執行されるかを注視していく必要があります。