3分で分かる!新潟県の景気動向(2018年12月)

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口大暁です。

当センターでは毎月、新潟県経済の基調判断を発表しています。

当センターが独自に行っている 県内の企業様へのヒアリング調査やアンケート調査と、毎月発表される経済指標を通じて、 県内の景気動向を分析し基調判断をおこなっています。

そこで、今回は12月の基調判断を紹介します。

 

書籍 本 感想

 

12月の基調判断:緩やかに持ち直している県内経済

〇設備投資は緩やかに増加している。

〇生産活動や個人消費は緩やかに持ち直している。

〇住宅投資は下げ止まりつつある。

〇公共投資は減少している。

〇総じてみると県内経済は緩やかに持ち直している

12月は上記のとおり判断しました。詳しくはグラフで見る県内経済をご覧ください。

 

2018年下期新潟県企業動向調査 ~業況感は4半期ぶりの高水準 先行きは慎重な見通し~

本日は、当センターが年2回実施しております、「2018年下期新潟県企業動向調査(以下、同調査)」の結果をご紹介します。

同調査の結果をみると、県内企業の「業況感」は海外需要が堅調であるほか、東京オリンピック・パラリンピックに向けた建設需要がみられたことなどから、18年4−6月期の▲8.5から5.6ポイント上昇し、県内企業の業況感は改善しました。その後、同10−12月期(含む実績見込み) は1.2となり、同7−9月期と比べてさらに4.1ポイント上昇しました。消費税率引き上げによる駆け込み需要があった14年上期調査(14年1−3月期:20.0)以来、4年半ぶりの高水準となりました。

先行きを示す見通しBSIは19年1−3月期が▲12.8、続く同4−6月期は▲13.7と、18年10−12月期と比べて悪化が見込まれており、先行きは慎重な見通しとなっています。

 

▲業況判断BSIの推移(全産業)

 

(※)BSI (ビジネス・サーベイ・インデックス)とは、アンケートの回答結果を指数化したものです。本稿でのBSI とは、業況あるいは先行きの見通しなどが「良い」か「悪い」かという質問に対して「プラス(良い、増加等)」、「中立(不変等)」、「マイナス(悪い、減少等)」の3つの選択肢を用意して、「プラス」と回答した企業の割合から「マイナス」と回答した企業の割合を差し引いた数値のことをいいます。

 

最近の業況などについて

最近の業況などに関して自由回答形式で尋ねたところ、、製造業からは「工場設備投資やマンション・ホテル建設等の旺盛な民需により出荷が好調となっている」(窯業・土石)、「災害への警戒感が高まり保存食の需要が増えた」(食料品)、「スマートフォン用部材の販売が好調である」(化学)といった声がある一方、「一部の半導体関係の受注が急ストップした」(精密機械)、「鋼材、ボルト等の確保が難しくなり、生産に悪影響が出ている」(金属製品)、「米中貿易摩擦の影響が出てきた」(一般機械)といった声がありました。

また、非製造業からは「東京オリンピック関連需要による首都圏の建設工事が依然堅調に推移している」(建設)との声がある一方、「地震等の天災が相次ぎ宴会などが自粛ムードである」(卸売)といった声がありました。

 

経営上の問題点

経営上の問題点を尋ねたところ(複数回答)、「人材不足」(64.3%)の回答割合が最も高く、以下「仕入価格の上昇」(37.7%)、「先行き見通し難」(35.1%)、「生産・受注・売上不振」(33.9%)、「競争の激化」(28.2%)、「人件費の増加」(26.5%)などが続いています。

18年上期調査と比べると、順位に大きな変化はありませんが、「競争の激化」「生産・受注・売上不振」「先行き見通し難」などの割合がやや低下しました。

 

▲経営上の問題点

 

まとめ

足元では、県内企業の「業況感」は上昇しているものの、先行きを示す見通しBSI(19年1−3月期、同4−6月期)は18年10−12月期と比べ悪化しています。背景には、原材料価格の高騰などによる仕入価格の上昇や人手不足が企業の採算を圧迫していることに加えて、米中貿易摩擦が懸念されることなどが考えられます。こうした懸念材料に警戒しながら、米中間の交渉経緯の行方や米国の中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策、為替動向などを注視していく必要があります。

 

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※調査の概要は以下のとおりとなっております。

1.調査対象  県内事業所 1,000社

2.調査方法     郵送による記名アンケート方式

3.調査時期     2018年11月9日~11月26日

4.回答状況     回答事業所数 663社(製造業 270社 非製造業 393社)

有効回答率  66.3%

詳しくは「企業動向調査」をご覧ください。