3分で分かる!新潟県の景気動向(2018年10月)

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口大暁です。

当センターでは毎月、新潟県経済の基調判断を発表しています。

当センターが独自に行っている 県内の企業様へのヒアリング調査やアンケート調査と、毎月発表される経済指標を通じて、 県内の景気動向を分析し基調判断をおこなっています。

そこで、今回は10月の基調判断を紹介します。

 

書籍 本 感想

 

10月の基調判断:緩やかに持ち直している県内経済

〇設備投資は緩やかに増加している。

〇生産活動や個人消費は緩やかに持ち直している。

〇住宅投資は弱含んでいる。

〇公共投資は減少しつつある。

〇総じてみると県内経済は緩やかに持ち直している

10月は上記のとおり判断しました。詳しくは「グラフで見る県内経済」をご覧ください。

 

県内の個人消費について

今月は「個人消費」についてみていきたいと思います。

まずは、経済産業省が公表している「商業動態統計」を参考に作成した「小売業販売額」と北陸信越運輸局新潟運輸支局が公表している「乗用車新規登録・届出台数(軽含む)」の推移をみたいと思います。

9月の「小売業販売額」は前年比+5.3%となるなど、増加傾向で推移しています。「ホームセンター」は前年を下回っているものの、「百貨店・スーパー」や「家電大型専門店」などで前年を上回って推移しています。また、10月の「乗用車新規登録・届出台数」も西日本豪雨の影響による納車遅れの反動などもあり、前年比+8.2%と前年を上回るなど堅調に推移しています。

 

※小売業販売額とは経済産業省「商業動態統計」の「百貨店・スーパー」「家電大型専門店」「ドラッグストア」「ホームセンター」「コンビニエンスストア」の全店販売額を合計したもの

 

県内勤労者等の所得環境

続いて、県内の個人消費の実態と先行きを把握するために当センターが実施しているアンケート調査(2018年冬期消費動向調査)にある、県内勤労者等の収入の推移についてみたいと思います。

「2018年冬期消費動向調査」において、半年前と比べて収入が増えたかどうかを県内勤労者等に尋ねたところ、収入が「増えた」と回答した人の割合は16.5%、「減った」と回答した人の割合は14.1%となり、収入CSI(注1)は2.4となりました。収入CSIは2018年夏の調査と比べて6.4ポイント上回っており、2期ぶりの上昇となりました。また、収入CSIがプラスに転じたのは1997年冬の調査以来21年ぶりとなっており、収入は上昇傾向にあるとみられます。

 

 

※本調査に関する詳しい内容については、当センターの機関誌「センター月報2018年12月号」をご覧ください。

(注1)収入CSIとは、アンケート結果を指数化したもので、ここでは「増えた」と回答した人の割合から「減った」と回答した人の割合を差し引いた数値のことをいいます。

 

まとめ

県内の個人消費は「小売業販売額」や「乗用車新規登録・届出台数」などをみると前年を上回って推移しており、緩やかに持ち直していることがうかがえます。背景には景気持ち直しによる企業業績の拡大や、人手不足を受けて待遇を改善する動きが広がっていることもあり、県内勤労者等の所得環境が改善していることなども影響していると思われます。

ただし、2019年は消費税の増税もあり、駆け込み需要が期待される半面、その反動などで個人消費が落ち込む可能性も考えられることなどから、今後、どのように個人消費が推移していくか注視していきたいです。