自分の意見を通す方法

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

私どもの機関誌「センター月報」では、毎月、ビシネス心理学講師 酒井とし夫氏より、商売に役立つ心理学的なヒントやアイデアなどをご紹介いただいております。

今月の「センター月報2月号」では、自分の意見が残念ながら少数派の場合に、周囲の理解を得て、会議等で「通る」方法について心理学的な観点からご説明いただきました。本日はその原稿の一部をご紹介いたします。

 

小数意見を通す方法

 

少数の意見が多数派を変える時

 

もしかするとあなたにも「絶対にこうしたらお客様に喜ばれるはずだ」「これは会社の将来のためになる」と、思っている企画があるかもしれません。

でも、あなたの考えが少数意見の場合には、社内の多数派が異を唱えると大抵の場合、その企画はボツになってしまいます。会社やお店では、多数派の意見というのは大きな影響力を持っています。仕事においては、多数決というのは総意=皆の意見や考え、として大切にされ、重視される傾向があります。(中略)

多数派の意見がいつも正しいというわけではありません。しかし、少数派の意見はどうすれば「通る」のでしょうか?

社会ではときに少数派の意見が多数派に影響を与えることがあります。これを「マイノリティ・インフルエンス=少数派の影響」といいます。

少数派の意見が多数派に影響を与えるためには次の2つの方法があります。

1つは「ホランダーの方略」と呼ばれるもので、今までにその集団に大きく貢献したり、利益を与えたり、あるいは実績のある1人の人間の意見が多数派に影響を与えるというもの。

つまり、今までに様々な企画を提案して会社やお店に多大な貢献をしてきた人や、過去に会社のピンチを何度となく救った救世主、お店に上得意様を引き寄せ続けている看板娘的な1人の人間の意見が社内の多数派の意見に影響を与えるということです。もし、あなたの意見が少数派であればこのような人を味方につけるということがその意見を「通す」可能性を高めます。

もう1つの方法は「モスコビッチの方略」といわれます。

これは今までに会社やお店に多大な貢献もしておらず、過去に会社のピンチを救ったことも上得意客を店に呼び込んだ実績もない少数派の人間が多数派に影響を与える方法論です。さて、これはどのような方法だと思いますか?

それは…、(中略)「自分の意見をずっと繰り返し主張し続けること」

どんなに少数意見であろうとも自分の意見を主張し続け、何度ダメ出しをされても、何度反対意見にあっても、何度ボツにされても、それでも 「絶対にこうしたらお客様に喜ばれるはず」と、あなたが思っている企画を主張し続けることで、多数派の人の心に「もしかしたらこいつのいうことが正しくて、俺たち多数派の考え方が間違っているのではないか…」という気持ちが生まれるまで、自分の意見をいい続けることです。

これにより、最初は少数派であった意見も徐々に影響力を持ち始め、最終的には多数派に大きな影響を与えることになります。

だから、どうしても通したい案、企画、主張があるのであれば、1回や2回のダメ出しにめげちゃだめ…、ということです。

 

酒井とし夫(2017)「街でみつけた商売繁盛心理学 今すぐできる選りすぐりのアイデア 第11回」『センター月報』2017年2月号

 

 

感想

少数派の意見が多数派に影響を与えるための2つ目の方法である「自分の意見をずっと繰り返し主張し続けること」は分かってはいるものの、なかなか難しい方法です。

事なかれ主義でついつい周囲に意見を合わせてしまう場合もあれば、そもそも主張し続けるだけの自分なりの強い意見がない場合もあると思います。

周囲とのバランスを保つことは大切ですが、ここぞという時には自分のなりの意見をまずは明確にすることから始めたいと思いました。