3分で分かる!新潟県の地価公示結果(2017年)

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口大暁です。

さて、2017年3月に県内の地価公示の結果が発表されました(県内の調査地点は434地点)。「地価公示」とは地価公示法に基づき、適正な地価の形成(土地取引)に寄与することを目的として、国土交通省土地鑑定委員会が毎年1月1日現在で標準地の価格調査を実施し、その結果を公示する調査です。

同じような調査で「地価調査」がありますが、こちらは、毎年7月1日時点の調査となり、都道府県が9月に公表する調査となっています。

価格の性質や目的、評価方法はほぼ同様となっておりますが、上記のとおり、調査主体と調査日が異なっています。

 

 

新潟県内の地価下落幅は前年より縮小

17年の新潟県内の地価を「全用途平均」「住宅地」「商業地」「工業地」の順でみていきたいと思います。

まず、全用途平均は前年比▲1.6%と22年連続で下落しました。ただし、平成23年以降、6年連続で下落幅は縮小しています。

こうした状況を踏まえると、県内の地価は概ね下げ止まりつつあると思われます。

 

新潟県の住宅地の地価動向

次いで、新潟県の住宅地の平均地価をみると同▲1.4%となり20年連続で下落となりましたが、下落幅は0.2ポイント縮小しました。

利便性や居住環境が優る新潟駅南地区を中心とした中央区や、中央区に比べて割安感があり新潟市中心部へのアクセスが良い東区、江南区などで上昇しました。また、住宅ローンの減税施策が行われていることや、住宅ローン金利が低水準で推移していることも宅地需要の下支えとなっているようです。

 

新潟県の商業地の地価動向

続いて、新潟県の商業地の平均地価をみると同▲2.1%となり25年連続で下落となりましたが、住宅地と同様に下落幅は0.4ポイント縮小しました。

新潟市内では万代地区を中心に平均地価が上昇しました。近年、メディアシップやラブラ万代2の開業、NGT48の劇場オープン、加えて新潟駅周辺整備事業の進展などで注目が集まっており、拠点性と集客性が向上したことによるものとみられます。

なお、マルタケビルの再開発やマンション建設などの計画もあり、ますます新潟市中心部での利便性や居住環境が優ってくると思われます。

 

新潟県の工業地の地価動向

最後に、新潟県の工業地の平均地価をみると同▲1.1%となり24年連続で下落となりました。ただし、長年の下落により、価格調整が進んだこともあり、下落幅は0.5ポイント縮小しました。もっとも、前回調査からの上昇地点はなく、工業地取得に対する企業の姿勢は依然として慎重となっているようです。

 

まとめ

今後も住環境の整備された地域では長年の地価下落により値ごろ感が出ているため、下げ止まりの傾向が続くでしょう。ただし、今回の調査をみても、県内の地価上昇となった32地点はすべて新潟市内となっています。一方、人口減少率が高い地域や観光産業の不振などから経済が低迷している地域では、今後も地価の下落が続くものと思われます。