6月に結婚するカップルは本当に多いのか?~婚姻件数の推移に関する統計のご紹介~

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。6月になり、早いもので1年の半分が過ぎようとしています。

6月といえば、この月に結婚式を挙げる花嫁などを「ジューン・ブライド」と呼ぶ時があります。そこで、本日は結婚に関する統計をご紹介いたします。

 

新潟 結婚

 

ジューン・ブライドとは?

まずは、そもそもジューン・ブライドの意味・由来を確認しておきましょう。

フリー百科事典「ウィキペディア」によると、以下のように説明されています。

 

6月(ろくがつ)はグレゴリオ暦で年の第6の月に当たり、30日ある。

(中略)

英語名ではJuneという。ローマ神話ユピテル(ジュピター)の妻ユノ(ジュノー)から取られた。ユノが結婚生活の守護神であることから、6月に結婚式を挙げる花嫁を「ジューン・ブライド」(June bride、6月の花嫁)と呼び、このに結婚をすると幸せになれるといわれる。

 

「6月」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。
2018年5月12日 (土) 11:33    UTC、URL:http://ja.wikipedia.org/

 

なお、上記の由来以外にも、6月の欧州は「気候が良かったから」あるいは「農作業の忙しさが落ち着く時期だったから」といった説明もされているようですが、明確な根拠や出典などはみつけられませんでした。

 

6月の結婚件数は?

それでは、まず6月に結婚する人が多いのかどうかを確認したいと思います。

厚生労働省「平成28年(2016)人口動態統計(確定数)の概況」によると、2016年の1年間の婚姻件数¹は約62万件となっており、これを届出月別にみると、下のグラフのとおり3月の割合が最も高くなっています。以下、11月、7月、12月と続き、6月は8番目です。なお、私たちが住む新潟についても同様にみてみると、6月の割合は7位となっています。

 

婚姻件数の届出月別の割合

 

念のため、2016年以外の婚姻件数についても確認してみたのが、下のグラフです。年によって違いはありますが、概ね11月や3月、7月などの婚姻件数が多くなっています。これに対して、6月は総じて中位程度となっており、婚姻件数が極端に多くも少なくもない月といえるかもしれません。したがって、ジューン・ブライドだからといって、特別に婚姻件数が増えるという訳ではないようです。

 

届出月別にみた婚姻件数

 

なお、過ごしやすい季節や、伝統的な行事や会社の異動等が少ない時期に結婚式が多いと説明されることもあるようですが、結婚式の実施月ではなく、婚姻件数の届出月からみると、7月や12月の婚姻件数も多く、気候がさほど良い時期でなかったり、年末の忙しい時期に該当したりしているため、明確な理由はないようにも感じられます。加えて、月ごとの婚姻件数のバラツキが小さくなってきているので、近年、あまり時期にこだわらない傾向もうかがわれます。

 

結婚件数の推移は?

先ほど、ご紹介した2006年、2011年、2016年の婚姻件数を表したグラフをみると、近年、婚姻件数が概ね減少していることが分かります。そこでどの程度、婚姻件数が減ってきているのかを確認するため、より長期にわたり、1950年からの5年ごとの婚姻件数を下記のようにグラフにしてみました。

 

婚姻件数の推移

 

ご覧のとおり、長期的にみると婚姻件数は1970年をピークに減少傾向で推移しています。なお、1970年台を中心に婚姻件数が増加しているのは、いわゆる第1次ベビーブーム世代(団塊世代)が結婚したことによるもののようです²。また、1995年~2000年頃に婚姻件数が一時的にやや増加に転じたのは、第2次ベビーブーム世代(団塊ジュニア世代)が結婚したことによる影響があるのかもしれません。

 

婚姻件数減少の背景には…

婚姻件数が減少している背景には、比較的婚姻件数の多い年代で人口が減少しているほか、未婚率の上昇などがあると指摘される時があります。

 

人口の減少

少子化の進展により、比較的婚姻件数の多い世代の人口が減っています。近年に限れば、男女とも25~29歳の人口は2000年、30~34歳の人口は2005年をピークに減少傾向をたどっています。

 

結婚人口の推移 男性

 

結婚人口の推移 女性

 

未婚率の上昇

未婚率の推移を年齢別(5歳階級)別にみると、男女とも上昇傾向をたどっています。例えば、2015年時点で男性25-29歳の未婚率は72.7%、30-34歳で47.3%となっています。女性は男性ほどではありませんが、女性25-29歳の未婚率は60.3%、30-34歳で34.5%です。いずれも過去に比べれて、未婚率は高くなっています。

 

未婚率の推移 男性

 

未婚率の推移 女性

 

ただし、30~34歳、35~39歳の未婚率は男女とも近年は横ばいで推移しており、上昇傾向に歯止めがかかっています。

なお、参考までに平均婚姻年齢(初婚)をみると、緩やかに上昇しており、以前よりも晩婚化が進んでいることも分かります。

 

平均婚姻年齢 晩婚化

 

感想

婚姻件数をみると、6月は多くも少なくもなく、概ね全体の中位程度という結果となりました。

統計をみて少々驚いたのは、思っていた以上に3月と12月の件数が多いことでした。年度末や年末の忙しい時期なのでは…と思いましたが、むしろ新年度や新年から新婚生活をスタートさせたいという希望もあるのかもしれません。

 

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¹

婚姻件数は婚姻票を届け出た月であるため、例えば結婚式を挙げた月を示している訳ではありません。

 

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²

より詳しくは下記の資料等をご覧下さい。

内閣府『平成29年版 少子化社会対策白書』

http://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/whitepaper/measures/w-2017/29webhonpen/html/b1_s1-1-2.html

須藤一紀「よくわかる日本の人口 激変した若者の結婚行動~よくわかる日本の人口③【結婚と出産 その1】~」『第一生命レポート』2005年8月号

http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/monthly/pdf/0508_9.pdf