2月1日に日欧EPAが発効されました

 

新潟経済社会リサーチセンターの神田です。

日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)である日欧EPAが2月1日に発効されました。昨年12月30日に発効した米国を除く11カ国による環太平洋パートナーシップ協定(TPP11)に続き、日本が参加する巨大な自由貿易圏がもうひとつ誕生したことになります。そこで今回は、発効から1カ月を経過した日欧EPAの概要についてあらためて確認したいと思います。

 

 

TPP11同様、日欧EPAでは包括的な協定を実現

日欧EPAは、個別品目の関税撤廃・削減などにあたる物品の貿易(第2章)だけでなく、税関手続きの簡素化や貿易円滑化(第4章)、知的財産権の保護(第14章)などを含む全23章からなる包括的な協定となっています。
なかでも、日欧EPAでは、TPP11と同様、関税撤廃・削減における効果が期待されています。ちなみに2017年におけるEUとの貿易動向をみると、日本からの輸出額は約8.7兆円となり日本の輸出額全体の11.1%を占めています。一方、EUからの輸入額は約8.8兆円(輸入額全体の約11.6%)となっています。

 

日欧EPAにおける関税撤廃・削減の概要

日本は日欧EPAにより、EUとはじめて自由貿易協定(FTA)を締結します。これにより、日本側は全品目のうち約94%の関税を撤廃する予定であり、EU側は同約99%が撤廃されることになります。なお、工業製品および農林水産物の関税撤廃率については下記図表のとおりとなっています。

このうち工業製品について詳しくみると、日本側では品目数ベース96.0%、貿易額ベースで96.2%の関税が即時撤廃されます。一方、EU側では品目数ベースで96.3%、貿易額ベースで81.7%の関税が即時撤廃されます。そして、日本、EUとも最終的には品目数・貿易額いずれも100%の関税が撤廃される予定となっています。

 

 

農林水産物では、日本側では対象品目のうち54%の品目の即時撤廃され、最終的には82%の関税が撤廃される予定です。またEU側では同じく95%の品目が即時撤廃され、最終的には98%の関税が撤廃される予定となっています。

 

 

なお、日欧EPA発効後に関税が即時撤廃もしくは段階的に撤廃される主な対象品目は以下のとおりとなっています。日本からの輸出品目では日本酒や米菓などが即時撤廃される一方、EUからの輸入品目ではワインや衣類などが即時撤廃されます。

 

 

おわりに

日本とEUの人口をあわせると約6億4千万人となり、世界の8.5%を占めています。また国内総生産(GDP)の合計は約22兆米ドルとなり、同じく約3割(28.4%)を占める世界最大級の経済圏を形成することとなります。日欧EPAでは、相互の市場開放などによる貿易や投資の活発化、雇用促進、企業の競争力強化などを通して、日欧間の経済の活性化につながることを期待したいと思います。