統計データでみる将棋人口の推移

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

最近、息子にすすめられて、「3月のライオン」という将棋のアニメを見ています。将棋には全く興味がなかったのですが、幼い頃から将棋に打ち込む登場人物たちに魅せられ、何年か振りに将棋を楽しみ始めています。

そこで、今日は将棋に関する統計データをご紹介したいと思います。具体的には、将棋の参加人口について、お知らせいたします。

※日本生産性本部「レジャー白書2017 」の出版により、参加人口などのデータが更新されたため、2017年10月17日に一部のデータや表現を修正・追加いたしました。

 

将棋人口

 

将棋の参加人口

まずは、将棋を楽しむ人の数をみていきましょう。

そのため、日本生産性本部「レジャー白書2017」を活用させていただきます。「レジャー白書」は1979年から毎年実施されている歴史のあるデータです。調査方法や用語の説明などについては、こちらの「明日は映画の日~レジャー白書からみる映画の特徴~」で確認してみて下さい。

「レジャー白書」によると、1年間に1回以上、余暇活動をおこなった全国の人口を表す「参加人口」は、下の表の通りとなります(娯楽部門のみ掲載)。このうち、将棋の参加人口は2016年で530万人と娯楽部門では第12位となっています。

 

娯楽部門の参加人口 2016年

 

なお、この表にはありませんが、「その他部門」に分類されている「ソーシャルゲームなどのオンラインゲーム」は1,270万人となっています。

 

将棋の参加人口の推移

次いで、将棋の参加人口の推移を確認してみます。

将棋の参加人口は調査年によって変動が大きいものの、概ね減少傾向をたどっています。なお、2009~2010年にかけて参加人口が上昇しているものの、これは2009年より調査手法を訪問留置法からインターネット調査に移行したことなどが一時的に影響を与えたものと思われます。

また、他のゲームの参加人口と比べると、将棋は2016年でテレビゲーム(家庭での)の約1/4、囲碁の約2.7倍の参加人口となっています。

さらに、この10年間の推移をみると、テレビゲーム、囲碁とほぼ同様な動きとなっています。

 

ゲーム関連の参加人口の推移

 

将棋の性・年代別の参加率

続いて、将棋を1年間に1回以上おこなった人(回答者)の割合を示した参加率について、2016年時点で性・年代別に明らかにしたのが下の図です。

 

将棋の性・年代別参加率(2016年) 2016年

 

図をみると、男性の10代と70代で参加率が高くなる一方、男性30~50代で低くなっています。いわばU字型の参加率となっています。思っていた以上に男性10代の参加率が高いことにびっくりしました。今後は、親子で将棋を楽しむ機会を増やすなど、男性30~50代の参加率の掘り起こしが課題の一つとしてあげられるかもしれません。ただし、5年前と比較すると、多くの年代で参加率が低下しています。

 

将棋の性・年代別参加率 2011年

 

一方、参考までに「ソーシャルゲームなどのオンラインゲーム」の性・年代別の参加率を明らかにしたのが下の図です。年代が上がるにつれて参加率が下がる傾向にあるのですが、注目したいのは女性参加率の高さです。男女の差はあまりみられません。オンラインゲームのように、将棋も女性の参加率が伸びていくことに期待したいところです。

 

オンラインゲームの性・年代別参加率 2016年

 

将棋の居住地域別参加率

最後に、将棋の参加率を居住別に確認してみましょう。

全国を24の居住地域に分けて参加率をまとめたのが、下の表です。サンプル数が少なく、調査年によって順位が大きく変化するので、あくまでも参考程度ですが、2016年の将棋の参加率については第1位が「四国」となっています。以下、「北陸」「三重・奈良・和歌山」「北東北「北海道」の順となっています。

なお、私たちが住む新潟の将棋の参加率は24の居住地域中の第21位と、低い順位にとどまっています。

 

将棋の居住地域別参加率 2016年

 

まとめ

冒頭にご紹介した「3月のライオン」という将棋のアニメでは、幼い頃から将棋に打ち込む登場人物が描かれています。競技と趣味では取り組み方が大きく異なるとは思いますが、将棋を楽しむ10代の人たちが相応にいらっしゃることが今回、統計データを整理して理解することができました。

ちなみに、私は息子と将棋をさしても全く勝てません。悔しいですが、楽しいです。普段とは異なる親子の時間を過ごせますので、子供のいらっしゃる方には、親子で将棋をさしてみることをおすすめします。

 

=====

 

【追記(2017年10月17日)】

日本生産性本部「レジャー白書2017 」の出版により、参加人口などのデータが更新されたため、一部のデータや表現を修正・追加いたしました。