インバウンドが盛んな都道府県は?外国人延べ宿泊者数の都道府県ランキング(2017年)

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

先日、「統計で確認!延べ宿泊者数の都道府県別ランキング(2017年)」を投稿しました。本日は、延べ宿泊者数全体のうち訪日外国人旅行者にのみ対象を絞り、外国人旅行者が多く訪れる地域(都道府県)と、そうでない地域を調べてみましたので、その結果をご紹介したいと思います。なお、昨年の結果は「インバウンドが盛んな都道府県は?外国人延べ宿泊者数の都道府県ランキング(2016年)」をご覧下さい。

 

インバウンド 旅行者

 

外国人延べ宿泊者数の推移

外国人延べ宿泊者数については、観光庁『宿泊旅行統計調査』を使って、その動向を確認したいと思います。

まずは、2017年の「外国人延べ宿泊者数」をみると、7,969万人泊となりました。引き続き大幅な増加傾向で推移しており、延べ宿泊者数は過去最高となっています。同様に私たちが住む新潟県の「外国人延べ宿泊者数」をみると、増加傾向で推移しています。ただし、2011年を基準にすると、上昇率は全国を下回っています。

 

外国人延べ宿泊者数の推移

 

都道府県別にみた外国人延べ宿泊者数

続いて、2017年の「外国人延べ宿泊者数」を都道府県別にみると、最も宿泊者数の多い都道府県は東京都となっています。以下、大阪府、北海道、京都府などが続いています。上位の都道府県は昨年の結果と同じとなっています。

一方、新潟県は28位とやや下位に位置しています。「外国人延べ宿泊者数」は増加傾向にあるものの、昨年よりも順位を1つ落とすなど、宿泊者数の水準は他の都道府県に比べると、まだ低い状況にあることが分かります。

 

外国人延べ宿泊者数・都道府県ランキング

 

外国人延べ宿泊者数の割合

さらに、「外国人延べ宿泊者数」という人数(規模)だけではなく、日本人などを含めた「延べ宿泊者数」全体に占める「外国人延べ宿泊者数」の割合からも、みていきたいと思います。

「延べ宿泊者数」に占める「外国人延べ宿泊者数」の割合を算出すると、大阪府が最も高い割合となっています。以下、東京都、京都府、北海道などが続いています。上位については、昨年とほぼ同じような結果となっています。

一方、新潟県の順位は39位と低迷しています。先ほど示した「外国人延べ宿泊者数」の順位(28位)よりも低いですし、昨年よりも2つ順位を落としています。

 

外国人延べ宿泊者数の割合

 

全国1位と2位の大阪府や東京都の割合をみると、宿泊者数に占める外国人延べ宿泊者数の割合が30%を超えています。一方、39位の新潟県はわずか3.1%にとどまっています。外国人が宿泊する地域と、そうでない地域の差がいかに大きいかが理解できる数値となっています。

なお、新潟県では、スキー場を訪れる外国人宿泊者が多いこともあり、1~2月に宿泊者が集中しています。一方、地域や国籍によって異なるとは思いますが、全国の数値をみると、4月、7月、10月の宿泊者がやや多くなるものの、月ごとの差は大きくはなく、新潟県の結果とは異なっています。

 

新潟・月別の外国人延べ宿泊者数の推移

 

月別の外国人延べ宿泊者数の推移

 

国籍(出身地)別にみた外国人延べ宿泊者数

参考までに「外国人延べ宿泊者数」を国籍(出身地)別にみると、中国が最も多く、以下、台湾、韓国などが続いています。これら上位3か国の人数が特に多くなっています。

 

国籍別の外国人延べ宿泊者数の推移

 

上位3か国において、都道府県別の宿泊者数をみると、いずれの国籍(出身地)とも東京都や大阪府、さらには北海道、沖縄県での宿泊が多くなっています。ただし、中国では静岡県、神奈川県、山梨県などがトップ10入りしているほか、台湾では長野県、兵庫県、韓国では九州地方なども人気となっており、国籍(出身地)ごとの特徴もみうけられます。

 

都道府県・国籍別の外国人延べ宿泊者数の推移

 

一方、新潟県では、台湾の宿泊者が極めて多く、以下、中国、韓国、香港が続いています。

 

新潟・国籍別の外国人延べ宿泊者数の推移

 

※国籍(出身地)別にみた外国人延べ宿泊者数は「従業者数10人以上の施設」に対する調査の結果です。

 

まとめ

都市としての魅力に加えて、海外との玄関口ということもあり、東京都と大阪府の人気の高さを改めて実感できました。

一方、私たちが住む新潟県は増加傾向にあるとはいえ、水準としてはまだ低いことがわかりました。昨年も感じましたが、前向きに考えれば、外国人旅行者にアピールできる余地が大きい、あるいは今後上昇する可能性が高い、ともいえますので、今後の「訪日外国人旅行者の誘致」に期待したいところです。

 

=====

 

参考:本調査の調査対象は以下のとおりです。

 

統計法第27条に規定する事業所母集団データベース(総務省)を基に、国土交通省観光庁で補正を加えた名簿から、標本理論に基づき抽出されたホテル、旅館、簡易宿所、会社・団体の宿泊所など。

調査対象施設については、従業者数に応じて以下のとおりとなります。

 

  •  従業者数10人以上の事業所 : 全数調査
  •  従業者数5人~9人の事業所 : 1/3を無作為に抽出してサンプル調査
  •  従業者数0人~4人の事業所 : 1/9を無作為に抽出してサンプル調査