どこが多い?都道府県別にみた延べ宿泊者数ランキング

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

秋の行楽シーズンを迎えるに当たり、本日は、全国および新潟県における宿泊市場の動向について、ご紹介したいと思います。

 

インバウンド

 

延べ旅行者数の推移

今回は、観光庁『宿泊旅行統計調査』を使って、延べ宿泊者数を都道府県別にみていきたいと思います。

全国の「延べ宿泊者数」は、2016年で4億9,418万人泊となっています。前年をやや下回りましたが、2013年を基準とすると、概ね増加傾向で推移しています。

一方、新潟県の「延べ宿泊者数」は、2016年で1,020万人泊となり、2013年を基準にすると、年によって上下していますが、全国と同様に概ね増加傾向をたどっています。

 

延べ宿泊者数の推移・2016年

 

なお、全国の「延べ宿泊者数」を都道府県別にみると、2016年で最も延べ宿泊者数が多かったのは東京都でした。以下、北海道、大阪府、千葉県、静岡県、沖縄県などが続いています。大都市や著名な観光スポットを抱える都道府県が上位を占めています。

これに対して、新潟県は14位となっています。お隣の長野県が8位ですので、もう少し、ランクアップできる余地があるのかもしれません。

 

都道府県別の延べ宿泊者数・2016年

 

客室稼働率の推移

続いて、宿泊施設の「客室稼働率」をみてみましょう。

全国における「室稼働率」は、2016年で59.7%となりました。「延べ宿泊者数」の推移と同様に、「客室稼働率」は前年をやや下回りましたが、2013年を基準とすると、概ね上昇傾向で推移しています。これを施設タイプ別にみると、シティホテルが78.7%と最も高く、以下、ビジネスホテルが74.4%、リゾートホテルが56.9%、旅館が37.1%、簡易宿所が25.0%となっています。

 

客室稼働率の推移・2016年

 

一方、新潟県における「客室稼働率」は、2016年で41.0%となり、全国を大きく下回る水準となっています。ただし、2013年を基準とすると、緩やかな上昇傾向で推移しています。これを施設タイプ別にみると、新潟県内ではシティホテルが67.3%と最も高く、以下、ビジネスホテルが64.5%、リゾートホテルが30.0%、簡易宿所が27.5%、旅館が24.0%となっています。

なお、「客室稼働率」を都道府県別にみると、2016年で最も「客室稼働率」が高かったのは大阪府で83.3%でした。以下、東京都で78.8%、福岡県で70.8%、愛知県で70.2%などとなっています。大都市が多く、観光需要以外にもビジネス需要も取り込んでいる効果がうかがえます。

 

都道府県別の客室稼働率

 

これに対して、新潟県は45位と低迷しています。施設タイプ別にみると、全国に比べて特に、リゾートホテルや旅館で水準が低くなっています。

 

施設タイプ別の客室稼働率

 

新潟県で宿泊施設の稼働率が低い背景には、需要そのものが小さい、あるいは需要に比べて供給側、つまり宿泊施設の数が多いといった要因など、様々な理由が考えられます。その一つとして、県外客の比率が低いということもあげられるでしょう。

新潟県は面積が広く、人口も相応に多いのでやむを得ない面はあるものの、県外客の比率を他の都道府県と比べると、43位にとどまっています。より一層、他の都道府県に対するアビールが必要なようです。

 

都道府県外宿泊者の割合

 

 

まとめ

今回、データをまとめた際、大阪府や東京都では「客室稼働率」が約80%と極めて高い水準となっていることに、ビックリしました。出張で泊まる際には、「予約が取りにくい」といった声を聞きますが、今回、その実態が数字で裏付けられた気がします。やはり、宿泊の予約は早めにするのが肝要のようです。

 

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参考:本調査の調査対象は以下のとおりです。

統計法第27条に規定する事業所母集団データベース(総務省)を基に、国土交通省観光庁で補正を加えた名簿から、標本理論に基づき抽出されたホテル、旅館、簡易宿所、会社・団体の宿泊所など。
調査対象施設については、従業者数に応じて以下のとおりとなります。

● 従業者数10人以上の事業所 : 全数調査
● 従業者数5人~9人の事業所 : 1/3を無作為に抽出してサンプル調査
● 従業者数0人~4人の事業所 : 1/9を無作為に抽出してサンプル調査