新潟の枝豆の消費量を数字で確認してみました

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口です。

7月から9月末まで上越新幹線の一部列車の車内で朝採り枝豆を販売するとの発表がJR東日本グループからありました。

確かに新潟の夏に欠かせないものの一つに枝豆があげられます。その食べる量に他県の人がびっくりするとの話もよく聞きます。

そんな新潟の枝豆について、今日はご紹介していきます。

 

枝豆

 

新潟の枝豆と言えば…

新潟の枝豆については、このブログでも「新潟のオススメの食②」で取り上げたことがありますが、改めて今回、ご紹介したいと思います。

 

由来と種類

北陸農政局「今月の園芸特産作物 7月 えだまめ」によると、枝豆とは次のような由来と種類があるそうです。

  • 枝豆は成熟前の大豆を枝付きのまま茹でて食用としたため「枝豆」と名付けられた。

 

  • 日本では17世紀末の江戸時代から食用として利用されてきた。

 

  • 当時は、枝に付いたまま茹でたものが売られ、歩きながら食べる、今で言うファストフードのようなものだった。

 

  • 現在は大豆用と枝豆用の品種があり、大粒で甘みの強い枝豆専用品種が400種類以上開発されている。

 

  • 有名な産地と種類としては、新潟県「茶豆」、山形県「だだちゃ豆」、福島県・秋田県「五葉豆」、兵庫県「黒豆」などがある。

 

「なるほど~」と勉強になる点ばかりです。

 

茶豆の特徴

続いて、新潟の枝豆の特徴を確認してみましょう。新潟県・JA全農にいがた「新潟枝豆読本」によると、新潟の枝豆には次のような歴史や特徴があるそうです。

  • 新潟県西蒲原郡黒埼町の小平方(現在の新潟市西区小平方)で栽培されていた伝統品種が元祖とされ、それが今では新潟県内で広く栽培されるになった。

 

  • 茶豆は枝豆の一種で外見上は枝豆と変わらない。豆粒を覆う薄い種皮が薄茶褐色で「成熟すると茶色くなる大豆」を枝豆として収穫したもの。

 

  • 新潟県は夏場の日照時間が長い上、収穫量よりも味を重視して、香りと味が低下する前の豆粒が小ぶりの段階で収穫しているため、美味しい茶豆が食べられる。

 

  • 収穫後、高温下で置かれると食味が下がるため、日の出前の涼しい時間や日が落ちる夕方に収穫作業がおこなわれる。

 

「そうだったのか~」と新潟県民ではありながら、知らないことばかりでした。

 

全国的な作付面積・収穫量・出荷量

さらに、農水省「野菜生産出荷統計(平成26年産)」から供給側の動向を確認してみます。すると下の表の通り、新潟県は作付面積で全国1位、収穫量で全国3位、出荷量で6位となっています。

作付面積や収穫量の割に出荷量が少ない背景については、先程の新潟県・JA全農にいがた「新潟枝豆読本」によると、美味しくて食べる量も多いので「自分たちが作った枝豆を全部販売するわけではなく、家族、親戚、知人の間でかなりの量を消費して」しまっている可能性が指摘されています。

 

新潟 枝豆

 

年間支出金額のランキング

総務省「家計調査」を使って需要側の動向をみてみます。なお、「家計調査」の見方については、こちらの投稿をご確認下さい。また家計調査では、さやいんげん、さやえんどう、枝豆、そら豆などを合算した「さやまめ」の数値となっているため、以下の数値は全て「さやまめ」のものです。

その上で、1世帯あたりの年間支出金額(2013年~2015年平均)を都道府県庁所在市(政令指定都市を含む)別にみると、「新潟市」が第1位となっています。2位である「東京都」の1.9倍の金額を支払っています。

 

さやまめ・ランキング

 

また、1世帯あたりの年間購入数量(2013年~2015年平均)を都道府県庁所在市(政令指定都市を含む)別にみても、「新潟市」が第1位です。こちらも2位である「秋田市」の1.7倍の量を購入しています。

購入した量以外にも、先程の新潟県・JA全農にいがた「新潟枝豆読本」によれば、ある程度の量を自家消費したり、もらったりしている訳ですから、「他県の人が驚く」ほどの枝豆好きな地域と言えるでしょう。

 

全国的な需要動向

念のため、全国的な「さやまめ」の需要動向も総務省「家計調査」を使って確認しておきましょう。

さやまめに対する1世帯当たりの年間支出金額の推移をみると、長期低下傾向にあったものの、2012年を底にやや上昇に転じているようです。

 

さやまめ・年間の品目別支出金額

 

また、月別でみると、当然ながら7月を中心に夏場の支出金額が高くなっています。

 

さやまめ・年間の品目別支出金額・月ごと

 

年代別にみると、世帯主の年齢が高いほど、支出金額が増える傾向にあります。「70歳以上」の世帯主では「29歳以下」の6.1倍の支出額となっています。もしかすると、若年層へのアピールを強化すると、より一層、需要が増加するのかもしれません。

 

枝豆 消費量

 

まとめ

新潟県民は枝豆好きであるとは思っていましたが、これほどまでとは思いませんでした。数字で確認すると、改めてのその量の大きさが実感できます。

さて、冒頭でご紹介した新幹線での朝採り枝豆ですが、全ての新幹線ではなく、一部の列車であり、しかも数量限定で無くなり次第、終了とのことです。そのため、ご賞味希望の方は事前にしっかりと調べた上で、早めに購入することをおすすめします。

 

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資料:

JR東日本新潟支社のホームページ「上越新幹線車内で新潟の”夏の風物詩”を味わえます 「朝採り枝豆」車内販売! 」(2016年6月27日)
http://www.jrniigata.co.jp/Scripts/press/20160701asadoriedamame.pdf

北陸農政局「今月の園芸特産作物 7月 えだまめ
http://www.maff.go.jp/hokuriku/seisan/engei/tokusan201107.html

新潟県・JA全農にいがた「新潟枝豆読本
http://www.pref.niigata.lg.jp/HTML_Top2/246/531/dokuhon.pdf

農水省「野菜生産出荷統計(平成26年産)
http://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/sakumotu/sakkyou_yasai/#r

総務省「家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市(※)ランキング(平成25年(2013年)~27年(2015年)平均
http://www.stat.go.jp/data/kakei/5.htm

総務省「家計調査年報(家計収支編)平成27年(2015年)
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001153656

新潟県「家計調査にみる品目別ランキング(平成25年~27年平均)
http://www.pref.niigata.lg.jp/tokei/1356839093129.html