外国人労働者の受入拡大を目指す改正出入国管理法が施行されました

新潟経済社会リサーチセンターの神田です。


外国人労働者の受入拡大に向けて、新たな在留資格である「特定技能」の創設を盛り込んだ改正出入国管理法が4月1日に施行されました。今回は「特定技能(1号・2号)」についてその概要を確認するとともに、日本で就労する外国人労働者の動向についてご紹介したいと思います。

なお、「特定技能」に関する詳しい内容については、法務省のホームページをご覧ください。 http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri01_00127.html

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「特定技能1号」と「特定技能2号」について

「特定技能1号」は、相当期間の実務経験を要する技能があり特段の訓練を受けることなく即戦力として一定程度の業務を遂行できる水準が求められます。また「相当程度の知識または経験」を必要とするほか、一定の日本語能力を有している外国人が対象となります。なお家族の帯同は認められませんが、日本での在留期間は5年間と長期に渡ります。

一方「特定技能2号」は、特定産業分野に属する熟練した技能が求められます。特定技能1号と異なり、在留期間の上限は設定されておらず、条件を満たせば永住申請も可能とされています。なお「特定技能」のポイントは以下のとおりです。



特定産業分野とは

国は、特定技能を有する外国人労働者を雇用することができる分野を「特定産業分野」と定めています。特定産業分野に指定されているのは、「介護、ビルクリーニング、素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業」の14業種となっています。なお、このうち建設および造船・舶用工業については、特定技能2号のみ受入れ可としています。

全国の外国人労働者数の推移

それでは、現在日本で就労している外国人労働者数の状況はどうでしょうか。厚生労働省が公表している「外国人雇用状況」において直近10年間における外国人労働者数の推移をみると、2010年以降、増加傾向にあり、18年10月末時点では前年比14%増加の約146万人となりました。また、外国人労働者を雇用している事業所数も同様に増加していることがわかります。


18年10月末時点での外国人労働者の国籍別の割合をみると、中国(香港等を含む)の割合が26.6%と最も高く、次いでベトナム(21.7%)、フィリピン(11.2%)と続いています。


また産業別の割合をみると、製造業の割合が約3割(29.7%)を占め最も高くなっています。次いで卸売業・小売業(15.8%)、サービス業と宿泊業・飲食サービス業(ともに12.7%)と続いています。

新潟県の外国人労働者の推移

続いて県内の外国人労働者の推移をみてみます。同じく厚生労働省が公表している「外国人雇用状況」によると、11年以降、外国人労働者数、事業所数ともに増加していることがわかります。


18年10月末時点での県内における産業別の外国人労働者の割合をみると、製造業の割合が45.8%と最も高くなっています。次いで卸売業・小売業(12.4%)、サービス業(9.6)、宿泊業・飲食サービス業と教育・学習支援業(ともに7.1%)と続いています。なお全国と比べると、製造業の割合が特に高くなっていることがわかります。



まとめ

今回は国が公表している調査データをもとに外国人労働者数の推移をご紹介しました。全国、新潟県のいずれも外国人労働者数が増加傾向にあることが確認できました。

こうした増加の背景には、人手不足に悩む企業が多いことに加えて、政府が推進している高度外国人材の受け入れが進んでいることや企業による技能実習制度の積極的な活用などがあるものと思われます。改正出入国管理法が運用されるなか、今後、外国人労働者数がどのように推移するのか注目していきたいと思います。