新潟県内企業におけるフレックスタイム制の採用状況は?


新潟経済社会リサーチセンターの神田です。

今年4月、働き方改革の一環として法改正された「フレックスタイム制」が施行されました。 そこで今回はフレックスタイム制の概要や改正の内容をご紹介 するとともに、全国と新潟県の主要業種におけるフレックスタイム制の採用状況を確認したいと思います。


なお「フレックスタイム制」に関する詳しい内容については、厚生労働省のホームページをご覧ください。 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322.html

 

調査

 

 

そもそもフレックスタイム制とは

厚生労働省によると、フレックスタイム制とは「一定の期間(いわゆる清算期間)について、あらかじめ働く時間の総量(総労働時間)を決めたうえで、日々の始業・終業時刻、労働時間を労働者自らが自由に決定することができる制度」としています。 フレックスタイム制のもとでは、労働者は1日の労働時間帯を必ず勤務すべき時間帯(コアタイム)と、その時間帯の中であればいつ出社または退社しても良い時間帯(フレキシブルタイム)を定めることができます。 なお、コアタイムは必ず設ける必要がないため、労働時間帯の全部をフレキシブルタイムにすることも可能です。

フレックスタイム

法改正の内容は

従来のフレックスタイム制では、清算期間の上限は「1カ月」とされていたため、労働者は当該期間のなかで労働時間の調整を行う必要がありました。 しかし、19年4月の働き方改革関連法の施行により、清算期間の上限が「3カ月」に延長されたことから、労働者は月をまたいだ労働時間の調整が可能となり、より柔軟な働き方ができるようになりました。

一方企業側は、労働者が1カ月以内の清算期間における実労働時間があらかじめ定めた総労働時間を超過した場合、超過した時間について割増賃金を支払う必要がありましたが、法改正後は3カ月単位で清算できるため、割増賃金の支払いは不要となる場合があります。

フレックスタイム

全国の主要業種におけるフレックスタイム制の採用割合

それではフレックスタイム制の採用状況はどうでしょうか。 厚生労働省が公表している「就労条件総合調査」において全国主要業種におけるフレックスタイム制の採用状況をみると、18年は「製造業」が7.8%と最も高く、以下「卸・小売業(4.1%)」、「サービス業(2.3%)」と続いています。なお直近10年間の「全体」の採用割合は、概ね4~6%の間で横ばいに推移しています。

フレックスタイム比率

新潟県企業におけるフレックスタイム制の採用割合

続いて県内におけるフレックスタイム制の採用状況をみてみます。 新潟県が公表している「新潟県賃金労働時間等実態調査」において主要業種別の動向をみると、18年は「サービス」が4.8%と最も高く、以下「卸・小売業(3.3%)」、「製造業(2.8%)」と続いています。 なお18年における主要業種のフレックスタイム制の採用状況を全国と比べると、「サービス業」を除くすべての業種で全国を下回っています。

フレックスタイム割合 新潟県

まとめ

フレックスタイム制のもとでは、仕事の閑散期には早めに退社しプライベートの時間に充てたり、繁忙期には集中して仕事に取り組んだり、労働者自らが主体的にメリハリのある働き方を行うことができます。 上記で確認した全国、新潟県における主要業種別のフレックスタイム制の採用割合は高い水準にはありませんが、多様な働き方のひとつであるフレックスタイム制の導入により、仕事と生活の調和が図られ、より一層働きやすい職場になることが期待されます。